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平成27年6月理事長定例記者会見

理事長定例記者会見

奥村理事長の定例記者会見のトピックスをお伝えします

日時:平成27年6月11日(木) 11:00-11:45

場所:JAXA東京事務所 B1F プレゼンテーションルーム

司会:広報部長 上垣内茂樹

 JAXAは、科学技術振興機構(JST)の事業である「イノベーションハブ構築支援事業」に応募していましたが、JAXAの「太陽系フロンティア開拓による人類の生存圏・活動領域拡大に向けたオープンイノベーションハブ」提案が採択されました。
 昨年6月の総合科学技術会議、総合科学技術・イノベーション会議にて策定しました、「科学技術イノベーション総合戦略2014」(平成26年6月24日閣議決定)における「世界で最もイノベーションに適した国」を実現するための重点施策の一つです。
 イノベーションハブ事業では月を中心とする重力天体で持続的な探査を行うための研究開発事業を行うものですが、既に宇宙ではいろいろなプレーヤーが出てきています。特に米国では異業種からの参入があり、かなりプレーヤーが変わってきているのが宇宙開発の現状であると思っています。JAXAでも「様々な異分野の人材・知を糾合した開かれた研究体制の構築」として中期計画に明記しました。こうした方向性を具体的に実現していくため今回の応募となり、採択されたことになります。
 JAXAでは本年4月1日に組織改正を行い、理事長直下の組織として宇宙探査イノベーションハブを新設し、活動を開始していたところです。今後はこの組織が民間の知恵、人材を入れて活動していくことになります。
 政策の趣旨でもある人材の交流等を含めて制度設計をしていく必要があります。具体的にはクロスアポイント制度の導入、企業がより使いやすい知的財産ポリシーの整備などをこれから構築していくことになります。

 国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」日本実験棟で、高品質なタンパク質結晶生成実験を行っており、これまでに、創薬研究開発に有用となる立体構造情報の取得を行ってきました。
 今回、岩手医科大学などのグループと共同研究により、歯周病の治療薬開発につながる重要な知見を得ることができましたので、先日10日にプレスリリースいたしました。
 「きぼう」でのタンパク質結晶生成実験で取得した結晶から、世界で初めて、歯周病原因菌の生育に重要なペプチド分解酵素の詳細な立体構造を明らかにすることができました。
 これまで地上で得られていた結晶の品質はそれほどよくなかったため、詳しい立体構造がわからなかったのですが、宇宙実験で得た結晶では、その高い品質によって、酵素の非常に細かい部分の構造を明らかにすることができ、これまで見えなかったカリウムイオンの位置が特定できました。その意味することを説明しますと、歯周病原因菌は、アミノ酸を栄養源にしており、アミノ酸が多数つらなった「ペプチド」を順々に分解して生育のための栄養分として利用します。カリウムイオンは分解酵素にアミノ酸が取り込まれる際に重要な役割を持ちます。アミノ酸の代わりに、分解酵素に結合する分子を設計できれば、歯周病原因菌の生育を抑える治療薬の開発につながる可能性があるというわけです。
 「きぼう」でのタンパク質結晶生成技術の高さを示すものであり、創薬につながる基礎研究成果ではないかと思っています。

 ロシア連邦宇宙庁(ROSCOSMOS)は6月9日(以下、すべてモスクワ時間)、油井宇宙飛行士搭乗のソユーズ宇宙船(43S/TMA-17M)の打ち上げ目標日を含む今後の打上げ計画を発表しました。油井宇宙飛行士の搭乗が予定されているソユーズ宇宙船は7月23日~25日に打ち上げ予定となっています。
 今後、日本を含む参加国間で安全性等の確認をした上で正式に決定されます。

 H-IIB ロケット5号機 による宇宙ステーション補給機「こうのとり」5号機(HTV5)の打上げが、平成27年8月16日(日)22時01分頃(日本標準時)に予定されています。
 「こうのとり」5号には、「高エネルギー粒子、ガンマ線乾燥装置」(CALET)や、小動物飼育装置、静電浮遊炉の一部など、大型の実験装置を搭載する予定です。
 今回の「こうのとり」5号機に搭載される実験装置は、国の科学技術戦略・施策に貢献するとともに、宇宙利用技術の獲得と産業競争力強化、民間企業の宇宙利用の拡充・本格化に資するものです。
 「こうのとり」5号機の機体公開を7月1日に計画しています。また、「こうのとり」に関する説明会、運用訓練の公開なども計画しておりますので、決まり次第お知らせにてご案内させていただきます。

 14日から21日まで、パリ航空ショーに合わせてヨーロッパに出張する予定です。今回初めてROSCOSMOSの新しい長官にお会いする予定となっています。油井宇宙飛行士のフライトもあり安全確認等も含めてお願いしてこようと思っています。
 他にもアメリカ航空宇宙局(NASA)長官、欧州宇宙機関(ESA)長官並びに新たに長官に就任予定の方、フランス国立宇宙研究センター(CNES)の長官、英国宇宙局(UKSA)の長官ともお会いする予定です。
 パリ航空ショーの機会を使って、それぞれの機関の長との個別会談を行う予定としていますが、その後イギリスに渡り、イギリス政府の宇宙政策についての実態、その政策を担っているのがUKSAとなりますので直接拝見し、特に人工衛星を産業振興にどのように役立てようとしているのか意見交換を行いたいと思っています。

JAXAシンポジウムの開催について

 JAXAシンポジウムを7月2日(木)に開催する予定としています。時間は18:30~21:00として、できるだけ多くの方、特に社会人の方にも多くご参加いただけるようにと考えています。場所は有楽町朝日ホールです。
 テーマは「国立研究開発法人としてのJAXAの新たな挑戦」としています、本年4月から国立研究開発法人へ移行したことを受け、その設立趣旨である日本全体としての研究開発成果最大化のため、『開かれたJAXA』としてどのように取り組もうとしているのかを広く一般に向けてアピールすることを目標としています。

筑波宇宙センタースペースドームリニューアルオープンについて

 筑波宇宙センターの展示施設スペースドームについては、現在改修中ですが、6月23日(火)リニューアルオープンします。

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