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平成29年4月理事長定例記者会見

理事長定例記者会見

奥村理事長の定例記者会見のトピックスをお伝えします

日時:平成29年4月7日(金) 13:30-14:00

場所:JAXA東京事務所 B1F プレゼンテーションルーム

司会:広報部長 庄司 義和

新年度を迎えて

 4月から、今中期計画の最終年度が始まりました。私共はこれまで宇宙基本計画の政策目標に沿って事業を進めてきましたが、その間政策環境が変わりました。例えば、JAXAが国立研究開発法人化しましたし、また、昨年宇宙二法が成立して、新しい環境を迎えています。個別の事業は着実に進めていると考えていますが、今年度は事業の仕上げと次期中期計画に向けた事業の検討に注力していくことになると思います。
 皆様方に個別にお話し出来ていないことのうち、JAXAとしてかなり力をいれてきたことがあります。限られた人数、予算の中で、組織としての戦力をどう増強、強化していくかを考慮した経営基盤の改革です。従前は本部制を採用していましたが、各部門が進めている宇宙事業を全社で推進する体制に変えました。例えば各本部別にあった研究開発機能を全社一体の体制とし、部門を超えた研究開発戦略を作りました。内部改革の芽は徐々に出つつあり、今後とも経営基盤改革を継続していきたいと考えております。引き続き皆様方のご理解をお願いします。

役員人事

 4月1日付で新しく2名の理事を任命しました。一人は坪井理事です。総務部、人事部、財務部など、本社の管理部門を担当します。もう一人は布野理事です。第一宇宙技術部門等を担当します。なお、これまで第一部門等を担当していた山本理事が、経営推進部、調査国際部等を担当することにしました。今申し上げた各理事の担務の詳細は私共のホームページに掲載してありますので、ご参照ください。
 新任理事、再任理事には、次期中期計画を作っていくという大きな仕事がありますので、大いに力を発揮して欲しいと伝えてあります。

SS-520の再打ち上げについて

 SS-520 4号機に関しては、再度打ち上げ実験を行いたいとの希望を以前この記者会見の場で申し上げましたが、その後、関係府省、会社との調整を行い、実施の目途が立ちましたので本日お知らせします。ご案内のように、宇宙の技術の進歩は早いものがあります。そうした中でSS-520の意義、ミッション等を考慮しますと、早期の再実施が重要であると考えています。前回の不具合対策だけではなく、潜在的な課題の抽出等を含めて事前に分析・検証し、遅くとも今年度内に打ち上げることを目指していく方針として、作業を進めて行きたいと考えています。失敗の教訓を活かし、今回はJAXA全体の力を結集して再打ち上げを実行していく考えです。

ジオスペース探査衛星「あらせ」の状況

 昨年12月20日に打ち上げたジオスペース探査衛星「あらせ」は、3月24日、無事、定常運用フェーズに移行しました。全ての観測機器は正常に機能しているとの報告を受けており、既に本格的な観測も開始しています。
 国内外の関係研究機関・大学が整備した実験体制、国際的な協力関係も積極的に活用して、ヴァン・アレン帯の状況を理解するというミッションをしっかり果たしていきたいと思います。特に、アメリカ航空宇宙局(NASA)が数年前に打ち上げたVan Allen Probes衛星との連携も進めて行く予定です。
 ヴァン・アレン帯に関しては、非常に高いエネルギーの粒子がどのようにして生まれてくるのかという基本的な科学的な課題があります。あるいは宇宙嵐がどのように発達するのか、そうしたことに関して新たな知見を得られるのではないかと、私自身も期待しています。結果が得られ次第、皆様方には逐次ご報告致します。

技術試験衛星9号機のプロジェクト移行について

 技術試験衛星9号機については、4月にJAXAのプロジェクトとして発足する体制が整い、今後、本格的な開発に入ります。この技術試験衛星は従来と異なり、開発完了後に民間市場で競争力のある宇宙機へ発展させるという目的を当初から企業と共有しています。将来、これらの技術成果をベースに事業を展開したいという企業を予め募集し、スペック等についてもその企業の方針、意思を最大限尊重するという取り組みであり、H3ロケットに次いで2例目となります。この衛星をしっかり開発し、その次の商用衛星に繋げていきたいと考えています。
 今回の技術試験衛星9号機は、プライムメーカーとして三菱電機株式会社を選定しています。衛星は、オール電化であり、そのために大出力のホールスラスターを国産品で搭載することを目指しています。GPS受信機も国産品の利用を目指して進めて行きます。さらに付け加えますと、今回は25kW級という大きな電力を使います。このため太陽電池も従来にない2軸展開型のパネルを使う予定で、新しいチャレンジ項目があります。決して易しいミッションであるとは思っていませんが、世界で戦っていく上では、この壁は乗り越えていかなければならないということで、今回の実施に至りました。その思いを実現できるよう、JAXAとしても万全の体制で進めて行きたいと考えています。

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