機関誌JAXA's 042号(2012/1/1発行)

東日本大震災のあった年として長く人々の記憶に残るであろう2011年が幕を閉じ、日本新生を目指す新しい年が始まりました。みなさん、明けましておめでとうございます。本年も日本の「宇宙」をよろしくお願いいたします。
昨年のJAXAは、被害を受けた角田宇宙センターや筑波宇宙センターの復旧に努めながら、軌道上の「だいち」「きずな」「きく8号」などの人工衛星を活用して、災害状況の把握や地上のネットワークの支援に取り組んできました。しかし私たちとこの故郷の星との関係には、解決を迫られている数々の課題があります。
地震や津波などの自然災害は、地球が意地悪をしているわけではなく、地球自体の内的・自然的現象ですが、私たちに及ぼす負の影響を最小限に抑えるためには、地球観測衛星の的確で長期にわたる宇宙からの調査・研究が不可欠です。そこで新年号では、「地球環境問題」と呼ばれる数々のテーマについて、より詳細に把握し、問題点を明確にして解決の糸口を探る日本の取り組みを、JAXA内外の関係者へのインタビューを通じて浮き彫りにする特集を組んでみました。
また2014年度の打ち上げを目指して懸命の努力を続けている「はやぶさ2」プロジェクトは、世界のトップランナーとなったこの分野に、人々の熱い視線を集めています。大規模な期待に応えるべく、その科学的意味、具体的なミッションの中身についてもリーダーたちがこの新年号で語っています。
昨年の11月22日、ソユーズ宇宙船で167日ぶりに帰還した古川聡宇宙飛行士については、速報的な画像を掲載しました。「きぼう」からの小型衛星放出実験ともども、お楽しみください。
さあ、昇る龍のごとく、復興日本の担い手としてたくましく出発しましょう。
表紙:地球観測研究センターの福田徹センター長(右)と、衛星利用推進センターの五味淳センター長(左)。筑波宇宙センター展示館内の、温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(左)と陸域観測技術衛星「だいち」(右)を背景に撮影。