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地上と宇宙を結ぶ輸送システム H-IIAロケット

運用中

H-IIAロケットとは

技術水準・経済性ともに世界のトップレベル
日本の主力大型ロケットH-IIA

現在、主力大型ロケットとして日本で用いられているのはH-IIAロケットです。日本初の純国産ロケットH-IIロケットで培われた技術をもとに開発され、多様な人工衛星・探査機の打ち上げを高い信頼性と低コストで行うロケットです。設計の簡素化や製造作業・打ち上げ作業の効率化によって、打ち上げコストを2分の1以下に抑えるなど、世界的にも有数のコストパフォーマンスを誇っています。重量の異なる衛星に合わせて、4形態の標準型ロケットから選択できるなど、運用面でも柔軟に対応しています。ロケットの大きさは、H-IIA試験機1号機の場合、本体は直径4メートル全高53メートル。敷地が六畳ひと間の17階ビルといった感じです。

13号機から、H-IIAロケットの打ち上げ事業は三菱重工業に移管され、JAXAは打ち上げ安全監理業務(地上安全確保業務、飛行安全確保業務、カウントダウン時の総合指揮業務等)を実施しています。

さらに効率的なロケット運用のため、基幹ロケット高度化プロジェクトに取り組んでいます。

構成

H-IIAロケット標準型(H2A202)主要諸元

全長(m) 53
全備質量(t) 289(人工衛星の質量は含まず)
誘導方式 慣性誘導方式

打ち上げ能力 (kg)

打ち上げ能力
標準型 高度化仕様
H2A202 H2A204 H2A202 H2A204
4S(Φ4mフェアリングFairing)
標準静止トランスファ軌道
遠地点高度36,226km
近地点高度250km
軌道傾斜角28.5度
静止化増速量⊿V=1,830m/s
4,000 5,950
ロングコースト静止トランスファ軌道
遠地点高度36,226km
近地点高度2,700km
軌道傾斜角20度
静止化増速量⊿V=1,500m/s
2,970 4,820
太陽同期軌道
高度800km
軌道傾斜角98.6度
3,300
低軌道
高度300km
軌道傾斜角30.4度
10,000

※ペイロードアダプタ質量を100kgと仮定

H-IIAロケットラインアップ

H-IIAロケットは、固体ロケットブースタ(SRB-A)を追加することにより、機体のバリエーションを増やすことができます。H-IIAロケットはファミリー化を通して、さまざまな大きさや重さの衛星の打ち上げ要求に対応していきます。

基幹ロケット高度化開発の取り組み

H-IIAロケットの打ち上げ成功率は、世界のロケットの中でもトップクラスを誇っています。しかし運用開始から14年以上が経ち、衛星の大型化や設備の老朽化などさまざまな課題も見えてきました。これらの課題を乗り越えるために「基幹ロケット高度化プロジェクト」を実施しています。H-IIAロケットの打ち上げ性能を向上させ、国際競争力を強化し、地上設備を簡素化することにより効率的なロケット運用を実現します。

基幹ロケット高度化プロジェクト

ロケットの機能・性能の向上

(1) 静止衛星打ち上げ対応能力の向上
ロケットの飛行時間とエンジン着火回数を増やすことにより、従来よりも柔軟な飛行を可能にし、静止衛星の打上げ能力を向上。

(2) 衛星搭載環境の緩和
火工品によらないメカニズムにより、衛星の搭載環境を世界最高レベルまで引き上げ。

設備維持更新コストの低減

(3) 地上設備の簡素化
機体搭載型飛行安全用航法センサを開発することで、地上追尾レーダを不要化。

打ち上げ実績

号機打ち上げ日ペイロード
39号機 2018/6/12 情報収集衛星
38号機 2018/2/27 情報収集衛星
37号機 2017/12/23 気候変動観測衛星「しきさい」(GCOM-C)
超低高度衛星技術試験機「つばめ」(SLATS)
36号機 2017/10/10 準天頂衛星「みちびき4号機」
35号機 2017/8/19 準天頂衛星「みちびき3号機」
34号機 2017/6/1 準天頂衛星「みちびき2号機」
33号機 2017/3/17 情報収集衛星
32号機 2017/1/24 Xバンド防衛通信衛星2号機
31号機 2016/11/2 静止気象衛星「ひまわり9号」(Himawari-9)
30号機 2016/2/17 X線天文衛星「ひとみ」(ASTRO-H)
29号機
(高度化仕様)
2015/11/24 通信放送衛星Telstar 12 VANTAGE
28号機 2015/3/26 情報収集衛星
27号機 2015/2/1 情報収集衛星
26号機 2014/12/3 小惑星探査機「はやぶさ2」(Hayabusa2)
25号機 2014/10/7 静止気象衛星「ひまわり8号」(Himawari-8)
24号機 2014/5/24 陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)
23号機 2014/2/28 全球降水観測計画/二周波降水レーダ「GPM/DPR」
22号機 2013/1/27 情報収集衛星
21号機 2012/5/18 第一期水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W1)
小型実証衛星4型「SDS-4」
20号機 2011/12/12 情報収集衛星
19号機 2011/9/23 情報収集衛星
18号機 2010/9/11 準天頂衛星初号機「みちびき」
17号機 2010/5/21 金星探査機「あかつき」(PLANET-C)
小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」
16号機 2009/11/28 情報収集衛星
15号機 2009/1/23 温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)
小型実証衛星1型「SDS-1」
14号機 2008/2/23 超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)
13号機 2007/9/14 月周回衛星「かぐや」(SELENE)
12号機 2007/2/24 情報収集衛星
11号機 2006/12/18 技術試験衛星VIII型「きく8号」(ETS-VIII)
10号機 2006/9/11 情報収集衛星
9号機 2006/2/18 運輸多目的衛星新2号「ひまわり7号」(MTSAT-2)
8号機 2006/1/24 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)
7号機 2005/2/26 運輸多目的衛星新1号「ひまわり6号」(MTSAT-1R)
6号機 2003/11/29 情報収集衛星
※SRB-Aの1本の分離ができず、高度および速度が不足することから指令破壊しました
5号機 2003/3/28 情報収集衛星
4号機 2002/12/14 環境観測技術衛星「みどりII」(ADEOS-II)
小型実証衛星「マイクロラブサット1号機」
鯨生態観測衛星「WEOS」
豪州小型衛星「Fed Sat」
3号機 2002/9/10 データ中継技術衛星「こだま」(DRTS)
次世代型無人宇宙実験システム「USERS」
試験機2号機 2002/2/4 民生部品・コンポーネント実証ミッション「つばさ」(MDS-1)
H-IIAロケット性能確認用ペイロード3型「VEP-3」
DASH(高速再突入実験機)
試験機1号機 2001/8/29 レーザ測距装置「LRE」
H-IIAロケット性能確認用ペイロード2型「VEP-2」

エンジン燃焼試験

H-IIAロケット、H-IIBロケットには、第1段機体にLE-7Aエンジン、
第2段機体にLE-5Bエンジンを搭載しています。

液体酸素・液体水素を推進剤とするこれらのエンジンは、世界のロケットエンジンと比べても小さく、高性能です。

それぞれのエンジンは、ロケットに搭載されるまでに、地上で数々の燃焼試験を繰り返し、その性能・機能を確認します。

パンフレット

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