温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)

2009年1月23日打ち上げ > 運用中

プロジェクトトピックス


2011年10月28日 更新

「いぶき」観測データ 二酸化炭素収支推定誤差の低減

環境省、(独)国立環境研究所、及びJAXAは、温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」による観測データと地上観測データを用いて、全球の月別・地域別の二酸化炭素吸収排出量の推定及び推定結果の不確実性の算出を行いました。この結果、「いぶき」のデータを導入することで、従来の地上観測データのみから算出される推定値における不確実性が低減されることが示されました。本研究成果は、10 月29日に日本気象学会のオンライン論文誌「SOLA」に掲載されます。
今後、これらの推定結果を、「いぶき」研究公募における当該分野の関連研究者に対して提供し、研究者による評価・比較・確認後に、必要に応じて改良を加えたデータの一般提供を開始する予定です。

プロジェクト概要


プリント

地球環境へのグローバルな取り組み「いぶき」

現在、地球温暖化は人類全体にとって大きな課題となっています。このままでは数世紀以内に極端な地球環境変動が起きる可能性があると指摘されています。
1997年、京都で開かれた第3回気候変動枠組条約締約国会議(COP3)で「京都議定書」が採択され、先進国が二酸化炭素等の排出量を2008〜2012年の5年間の平均で、1990年水準から6〜8%削減することが義務づけられました。
さらに、各国が地上・海洋・宇宙での観測を一段と強化する「全球気候観測システム(GCOS: Global Climate Observation System)」が、世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)によって提案されました。
温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)は、これらの条約への貢献を目的とした衛星で、温室効果をもたらすと言われている二酸化炭素やメタンなどの濃度分布を宇宙から観測します。「いぶき」はJAXAと環境省が共同開発するプロジェクトで、JAXAは衛星と観測センサの開発を、環境省は主にデータ利用を担当します。


地球温暖化をもたらす二酸化炭素の濃度分布を
高精度で推定します

従来、地上の二酸化炭素観測地点の数は不十分で、観測地点の位置にも偏りがありましたが、「いぶき」では、宇宙からの高頻度でグローバルな観測データと地上観測データ、シミュレーションモデルを組み合わせることにより、二酸化炭素濃度分布を高精度で推定することができます。また、同じく地球温暖化をもたらすガスであるメタンについても観測を行うことが検討されています。


主要諸元

国際標識番号 2009-002A
打ち上げ日時 2009(平成21)年1月23日 12:54
打ち上げロケット H-IIAロケット15号機
打ち上げ場所 種子島宇宙センター
形状 2翼式太陽電池パドルを有する箱形
3.7m×1.8m×奥行2.0m
(太陽電池パドル両翼端間13.7m)
質量 約1,750kg(打ち上げ時)
軌道 太陽同期準回帰軌道
軌道高度 約667km
軌道傾斜角 約98度
軌道周期 約98分