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人工衛星・探査機による貢献 温室効果ガス観測技術衛星2号「いぶき2号」(GOSAT-2)

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2018年10月30日 更新

「いぶき2号」(GOSAT-2)のクリティカル運用を終了!初期機能確認運用期間へ移行!

「いぶき2号」(GOSAT-2)のクリティカル運用を終了!初期機能確認運用期間へ移行!

10月30日(火)、JAXAは、温室効果ガス観測技術衛星2号「いぶき2号」(GOSAT-2)から受信したテレメトリにより、衛星の運用に必須である太陽電池パドルの電力発生や地上との通信、及びこれらの維持に必要な姿勢制御系が正常であることを確認しました。
今後、初期機能確認運用期間へ移行し、約3ヶ月半かけて衛星搭載機器が宇宙空間で正しく動作するかを確認します。



温室効果ガス観測技術衛星2号「いぶき2号」(GOSAT-2)とは

「いぶき」を引き継ぎ、さらなる温室効果ガスの観測機能・性能の向上を目指す

人間が排出する温室効果ガスは地球温暖化の主な原因のひとつといわれています。世界中の専門家が参加して気候変化に関する科学的研究や対策を評価する国際機関IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、2013年の第5次報告書で「温暖化には疑う余地が無い。20世紀半ば以降の温暖化の支配的な要因は人間の影響の可能性が極めて高く、温室効果ガスの継続的な排出は、さらなる温暖化と気候変化をもたらす恐れがある」と警告しました。
JAXAと環境省、国立環境研究所の3機関は、このような温暖化の研究に貢献するために、温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)を開発し、「二酸化炭素」と「メタン」の観測を2009年に開始しました。以前は、観測可能な地域が限定されていたり、観測データの集計方法や精度が各国で異なっていたため、データを比較する時に正確性や統一性が得られないという課題がありましたが、「いぶき」は世界中の二酸化炭素及びメタン濃度を正確かつ均一に観測することを可能にしました。
「いぶき2号」は「いぶき」ミッションを引き継ぎ、より高性能な観測センサを搭載して、さらなる温室効果ガスの観測精度向上を目指し、環境行政に観測データを提供するとともに、温暖化防止に向けた国際的な取り組みに貢献します。

温室効果ガス観測技術衛星2号「いぶき2号」(GOSAT-2)の特徴

「いぶき」からパワーアップした「いぶき2号」の目
「いぶき」では1,000km四方につき二酸化炭素で4ppm(*1)、メタンで34ppb(*2)の精度で温室効果ガスを観測していましたが、さらなる精度向上のため、「いぶき2号」は500km四方につき二酸化炭素で0.5ppm、メタンで5ppbの精度で観測することを目標にしています。また、特定地点を重点的に観測する機能(特定点観測機能)をさらに強化し、工業地域や人口密集地域など、大規模な温室効果ガスを排出していると考えられる地点を狙って、より多くの特定地点を精度よく観測します。
*1 ppm:「100万分のいくらか」を示す単位。1ppmは0.0001%と同じ値。
*2 ppb:「10億分のいくらか」を示す単位。1ppbは0.001ppm、0.0000001%と同じ値。

人為起源か、自然起源か。鍵を握るのは一酸化炭素。
「いぶき2号」は「いぶき」では観測していなかった「一酸化炭素」を新たに観測対象として追加します。二酸化炭素は、工業活動や燃料消費等の人間活動だけでなく、森林や生物の活動によっても排出されています。一方で、一酸化炭素は、人間の活動から排出されるものの、森林や生物活動からは排出されません。二酸化炭素と一酸化炭素を組み合わせて観測し、解析することで「人為起源」の二酸化炭素の排出量の推定を目指します。

新たな健康脅威、PM2.5
近年、PM2.5の飛来による健康被害が懸念されています。「いぶき2号」ではPM2.5の濃度の推計に必要なデータを観測できるため、PM2.5のモニタリングに役立てていきます。

主要諸元

主な観測対象 二酸化炭素、メタン、一酸化炭素
観測精度 陸域500km四方で0.5ppm(二酸化炭素)、 5ppb(メタン)質量
ミッション機器 温室効果ガス観測センサ2型(TANSO-FTS-2)
雲・エアロソルセンサ2型(TANSO-CAI-2)
サイズ 5.8m(X) x 2.0m(Y) x 2.1m (Z)
/(16.5m(Y))(パドル展開時)
質量 1,800kg 以下
発生電力 5,000W
設計寿命 5年
運用軌道 軌道高度 613km
打ち上げロケット H-IIAロケット

相乗り小型副衛星

JAXAは、我が国の宇宙開発利用を広げるとともに、超小型衛星を利用した教育・人材育成への貢献を目的として、民間企業、大学等が製作する超小型衛星を無償にて打ち上げる機会を提供しています。
H-IIAロケット40号機では、相乗りする小型衛星の公募を行い、小型副衛星が4機打ち上げられました。

衛星名称
(開発機関)
ミッション概要 外形寸法
質量
外観
DIWATA-2B
(東北大学)

フィリピン国内の天然資源モニタリングおよび災害監視を実施する

サイズ:
約500×500×500 [mm]
質量:約55.9[kg]

地球低軌道
環境観測衛星
「てんこう」
(九州工業大学)
(1) 地球低軌道に存在する様々なエネルギーレベルの放射線環境や磁束密度を測定する
(2) 各種炭素繊維熱可塑樹脂CFRTPを搭載し、宇宙環境下における劣化状況を観測し、将来の宇宙開発に利用できることを実証する
(3) 民生品が軌道上で運用できることを実証する

サイズ:
約493×488×494 [mm]
質量:約23.0[kg]

Stars-AO
(静岡大学)
(1) 超高感度カメラを搭載し、地上と同コスト・同頻度での天体写真撮影を実現する
(2) 超小型衛星と一般アマチュア無線局との通信を高速化・大容量化する技術を目指す

サイズ:
約106×100×122 [mm]
質量:約1.4[kg]
(J-POD搭載)

AUT-cube2
(愛知工科大学)
(1) 高光度LEDの点滅を直接目でとらえ、その点滅のしかたによりメッセージを伝える
(2) 魚眼レンズを使い、衛星の全方位を撮影して地上に送る実験を行う
(3) 1mW以下の送信電力の送信機により、地上へのデータ伝送を行う
(4) 地上と衛星間および衛星と衛星間での通信を行う周波数について、背景電波のレベルを測定する

サイズ:
約111×111×122 [mm]
質量:約1.6[kg]
(J-POD搭載)

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