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人工衛星・探査機による貢献 月周回衛星「かぐや」(SELENE)

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2017年10月18日 更新

月の地下に巨大な空洞を確認

月の地下に巨大な空洞を確認

国際共同研究チームは、日本の月周回衛星「かぐや」に搭載された電波レーダ、月レーダサウンダーで取得したデータを解析し、月の火山地域の地下、数10m~数100mの深さに、複数の空洞の存在を確認しました。確認された地下空洞の一つは、「かぐや」が発見した縦孔を東端として、西に数10km伸びた巨大なものです。地下空洞の存在を確実にした今回の成果は、科学的にも将来の月探査においても重要なものです。溶岩チューブのような地下空洞内部は、月の起源と進化の様々な課題を解決出来る場所であり、また月における基地建設として最適の場所だからです。縦孔は、こうした地下空洞への入り口の可能性がありますが、縦孔の数は非常に少なく、科学的探査や基地を作ることのできる地下空洞は希少かもしれません。
本研究成果は、アメリカの地球惑星科学専門誌Geophysical Research Lettersに掲載されます (Kaku, et al. 2017, "Detection of intact lava tubes at Marius Hills on the Moon by SELENE (Kaguya) Lunar Radar Sounder", GRL)。
画像:月周回衛星SELENE(かぐや)による観測の様子(想像図)。「かぐや」に搭載された月レーダサウンダーによって、月の地下構造を調べることができる。(c) JAXA/SELENE/Crescent/Akihiro Ikeshita for Kaguya image

月周回衛星「かぐや」(SELENE)とは

月探査の未来を拓く月周回衛星「かぐや」

2007年9月14日、日本初の大型月探査機がH-IIAロケットによって打ち上げられました。この計画は「SELENE(セレーネ:SELenological and ENgineering Explorer)」と呼ばれ、アポロ計画以来最大規模の本格的な月の探査として、各国からも注目されています。
主な目的としては、月の起源と進化を解明するためと、将来の月の利用のためのさまざまな観測です。これまでの探査計画でも月に関する多くの知識を得てきましたが、月の起源と進化に関しては、依然として深い謎のままです。
「かぐや」は月表面の元素組成、鉱物組成、地形、表面付近の地下構造、磁気異常、重力場の観測を全域にわたって行いました。これらの観測によって、総合的に月の起源・進化の解明に迫ると期待されています。同時に周回衛星に搭載された観測機器で、プラズマ、電磁場、高エネルギー粒子など月周辺の環境計測を行います。これら計測データは、科学的に高い価値を持つと同時に、将来月の利用の可能性を調査するためにも重要な情報となります。

「かぐや」の構成と具体的なミッション内容

「かぐや」は主衛星(月周回衛星)と、2機の副衛星「おきな」(リレー衛星)・「おうな」(VRAD(ブイラド)衛星)から構成されています。主衛星は高度100kmの極周回円軌道に投入されました。「おきな」はその途中の遠月点高度2400kmの楕円軌道に乗り、月の裏側の重力場計測のため地上局と主衛星との間の通信を中継しました。「おうな」は遠月点高度800kmの楕円軌道に投入され、電波を送信することで月の周りの重力場を測る役割を担いました。
2009年6月11日、運用を終えた「かぐや」を、東経80.4度、南緯65.5度へ制御落下させました。

主要諸元

国際標識番号 2007-039A(主衛星)
打ち上げ日時 2007(平成19)年9月14日 10:31
打ち上げロケット H-IIAロケット13号機
打ち上げ場所 種子島宇宙センター
主衛星 形状 上部モジュール:2.1m×2.1m×2.8m
下部モジュール:2.1m×2.1m×1.4m
アダプラトラス:φ2.2m八角柱×0.6m(暫定)
質量 約2,900kg(打ち上げ時)
軌道 月周回円軌道
軌道高度 約100km
軌道傾斜角 90度
姿勢制御方式 三軸姿勢制御方式
おきな
(リレー衛星)
形状 八角柱状形状(1m×1m×0.65m)
質量 約50kg
軌道 月周回楕円軌道
軌道高度 約100km×2400km
軌道傾斜角 90度
姿勢制御方式 スピン安定
おうな
(VRAD衛星)
形状 八角柱状形状(1m×1m×0.65m)
質量 約50kg
軌道 月周回楕円軌道
軌道高度 約100km×800km
軌道傾斜角 90度
姿勢制御方式 スピン安定

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