理事長挨拶・定例会見

平成22年10月
理事長定例記者会見 立川理事長の定例記者会見のトピックスをお伝えします。
日時: 平成22年10月14日(木)11:00〜11:40
場所: 東京事務所 3Fプレゼンテーションルーム
司会: 広報部長 舘 和夫

トピックス

・準天頂衛星初号機「みちびき」の打ち上げと準天頂軌道投入について
・小惑星探査機「はやぶさ」関係について
・国際宇宙ステーション関係について
・国際関係について
・シンポジウムほか
・今後の予定について

準天頂衛星初号機「みちびき」の打ち上げと準天頂軌道投入について

「みちびき」は、H-IIAロケット18号機によって9月11日の20時17分に打ち上げられました。今回の打ち上げでは、文部科学大臣、国会議員など多数の方にご視察いただき、測位衛星に対する関心の高さが伺えました。「みちびき」は9月27日に準天頂軌道に投入され、現在も順調に飛行しています。H-IIAロケットはこれで94.4パーセントの打ち上げ成功率となり、あと2回成功すると95パーセントの打ち上げ成功率を達成します。引き続き、信頼性の高い世界トップレベルのロケットを目指します。


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小惑星探査機「はやぶさ」関係について

(1)キュレーション作業の状況
「はやぶさ」は引き続きキュレーション作業を実施しています。先日も新たに「ヘラに付着した微粒子画像」を公開しました。少し作業ペースが遅れていますが、対象が非常に微小なものなので慎重に進めて行きたいと考えています。

(2)帰還カプセル展示協力団体の公募状況
カプセル展示の公募については、125件の応募がありました。
これから選定を行いますが、出来るだけたくさんの人に見ていただきたいと思っています。

(3)はやぶさカプセル回収に対する豪州政府の協力に謝意を表し豪州科学技術センターへはやぶさ模型等を寄贈
10月12日に、はやぶさカプセル回収の際の協力に謝意を表して、オーストラリアで感謝の集いを開催しました。現地ではオーストラリア革新・産業・科学・研究大臣にご出席いただき、日本からは笹木文部科学副大臣にご出席いただきました。


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国際宇宙ステーション関係について

(1)野口宇宙飛行士と共に国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在したクルーの来日
9月15日、野口宇宙飛行士の長期滞在時のクルー(アメリカ人とロシア人の合わせて5人のクルー)が報告会のため日本を訪れました。この機会に前原宇宙開発担当大臣(当時)、川端文部科学大臣(当時)への表敬を行いました。また、同じ日に京都でも報告会を行い、多くの方に参加いただき大変盛況でした。本報告会は、京都大学から誘致いただいたこともあり、久しぶりの東京以外での開催となりました。
山崎直子宇宙飛行士は、10月より日本に勤務することになりました。スペースシャトルが間もなく終了するので、アメリカから日本人宇宙飛行士が打ち上がる可能性はありません。今後は日本での訓練後、ロシアから打ち上げるという前提で調整を進めていきたいと思います。なお他の日本人宇宙飛行士も、現在の任務が終了した時点で順次帰国することになります。

(2)安全審査の権限委譲
日本で開発した実験装置の安全審査を今まではJAXAが行った後、NASAでも行っておりましたが、この度JAXAが安全審査権限の委譲を受けました。今後の実験装置の安全審査は、日本側だけで出来ることになりました。日本の有人宇宙開発の技術力が、またひとつ認められたということです。
「きぼう」が、財団法人日本産業デザイン振興会が主催する「2010年度グッドデザイン賞ベスト15」に入りました。なお大賞は11月に決定されます。


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国際関係について

(1)第61回国際宇宙会議(IAC)
9月27日から10月1日までの間、チェコでIAC2010が開催されました。
その際にノルウェー、イタリア、フランスと協力協定の調印(または更新)をいたしました。 またIAC2010では、期間中3,000人以上の多数の参加者が集まり、開催地チェコでの宇宙熱の高まりを感じました。なおこの機会に各宇宙機関との二者間会談を9つ実施しました。関係各宇宙機関との協調は進んでいると思います。

(2)皇太子殿下とオランダ国皇太子殿下の筑波宇宙センター行啓
9月14日、日本とオランダの皇太子が筑波センターを訪問され、来年度打ち上げ予定のGCOM-W1(水環境変動観測衛星)をご視察いただきました。なおオランダの皇太子は国連「水と衛生に関する諮問委員会」の議長であり、日本の皇太子殿下はその名誉総裁です。


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シンポジウムほか

(1)航空100周年
今年は航空100周年にあたりますが、9月9日に東京都江東区の日本科学未来舘にて記念講演会が行われ、358名の多数の方にご参加いただきました。

(2)JAXAシンポジウム
JAXAシンポジウムは今まで東京で開催してきましたが、9月10日に初めて東京以外のところとして愛知県名古屋市の「テレピアホール」で開催され。415名の多数の方にご参加いただきました。

(3)全国小・中学生作文絵画コンテスト表彰式
9月12日の宇宙の日にちなみ「全国小・中学生作文絵画コンテスト」を毎年開催されていますが、今年の表彰式は10月10日に筑波宇宙センターで行われ、海江田宇宙開発担当大臣が参加されました。なお大臣には、その後筑波センター内をご視察いただきました。


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今後の予定について

・10月16日(土)JAXAタウンミーティング in 熊本@熊本大学工学部百周年記念館(熊本県熊本市)
          筑波宇宙センター 特別公開
・10月18日(月)ラムサール条約事務局との間の「だいち」を利用した湿地の調査に関する協力協定の締結
・10月24日(日)増田宇宙通信所 一般公開
・10月29日(金)「おおすみ」40周年記念シンポジウム@科学技術館(東京都千代田区)

・はやぶさ帰還カプセル展示
    −10月14日(木)〜18日(月)名古屋市科学館(愛知県名古屋市)
    −10月26日(火)〜11月7日(日)国立科学博物館(東京都台東区)


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