
平成23年4月14日
宇宙航空研究開発機構
東日本大震災に係るJAXAの被害と復旧状況について
(1)筑波宇宙センター
- ISS運用棟4Fでは、天井が一部崩落したが現在業務に支障がない状態に修復済み(図1)。
- 総合環境試験棟(SITE)では、壁の一部崩落、空調機能の停止などの被害があったが、開発中の衛星(GCOM-W1)やセンサ等への被害なし。
- 試験設備の点検を随時実施中(振動試験装置、電磁適合性試験装置等の点検完了)。
- 「きぼう」および「こうのとり2号機」の運用管制は一時NASAに移管したが、3/22から筑波での運用を再開した。「こうのとり2号機」については、3/30に良好にミッション完了。
- 今後の衛星の開発試験計画については、優先度を考慮しつつ、影響を最小化するよう見直しを検討中。

図1 ISS運用棟4Fの天井脱落の状況
(2)角田宇宙センター
- 高空燃焼試験設備(HATS)において、液体窒素(LN2)貯槽の漏洩、窒素ガス(GN2)貯気槽の基礎ボルトの破断・変形等あり(図2)。HATSは、H-IIA/Bロケットの第2段エンジン受入試験(AT)に使用する設備である。
- 今後の試験計画については、優先度を考慮しつつ、影響を最小化するよう見直しを検討中。

図2 LN2貯槽の外部漏洩の様子