理事長挨拶・定例会見

平成24年3月
理事長定例記者会見 立川理事長の定例記者会見のトピックスをお伝えします。
日時:平成24年3月8日(木) 11:00-11:50
場所:JAXA東京事務所 3Fプレゼンテーションルーム
司会:広報部長 寺田弘慈


トピックス

1.航空関係
2.国際宇宙ステーション(ISS)関係
3.ロケット関係
4.その他
5.シンポジウム及びタウンミーティングなど
6.今後の予定


1.航空関係

2月13日に「愛知県及び宇宙航空研究開発機構の航空分野に係る連携協力協定」の締結式が行われ、大村秀章愛知県知事との間に締結書を取り交わしました。今後、愛知県、岐阜県を中心に政府から指定を受けた総合特別区域制度(アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区)の具体的な施策づくりが本格化しますので、JAXAとしても愛知県との連携を更に強化し航空分野の発展に貢献して参ります。


関連リンク

2.国際宇宙ステーション(ISS)関係

(1)3月1日、カナダ・ケベックシティにおいてカナダ宇宙庁(CSA)、欧州宇宙機関(ESA)、JAXA、ロシア連邦宇宙局(FSA)、米国航空宇宙局(NASA)の各宇宙機関が参加する「国際宇宙ステーション(ISS)に関する宇宙機関長会議(Heads of Agency; HOA )」が開催されました。ISSがもたらす科学、技術、社会への貢献について確認し、有人宇宙探査への取り組みを継続的に進めることによって、これらの貢献をさらに高める計画について議論しました。本会議は2010年以来久しぶりの開催となりましたが、各機関の意見がまとめられ大変有意義なものとなりました。

  1. これまでのISSの利用成果を人類的貢献として取りまとめ、印刷冊子として広く配布するとともに、ウェブサイトにも掲載して一般の人々に普及啓発する活動の状況について報告がありました。
  2. 2021年以降を視野に入れた、今後のISS活用方法等に関する技術検討についての中間報告がありました。
  3. JAXAは、今後2020年までのISS利用の方向性として、JAXAが構築するマウスなどの小動物実験環境を用いて各機関が協力して実験することを提案し賛同を得ました。今後は生物科学者の方々などにも協力いただきながら、具体的な研究テーマを決めるなど、計画を推進します。また、実験結果を地球に持ち帰るための回収機能などについても併せて検討していきます。
(2)3月5日、第17回国際宇宙ステーション・「きぼう」利用推進委員会を東京八重洲にて開催し、2016年以降から2020年までの間、日本がISSをどう科学的に利用していくかというシナリオが纏まりました。生命科学、物質科学、宇宙医学の3つの分野を重要テーマとし、それぞれの分野で重点課題を検討の上関連する研究を公募する予定です。
関連リンク

3.ロケット関係

ロケットの打上げ後、海面に落下し回収したフェアリングについて、新たに活用する取り組みを実施します。回収フェアリングを活用した商品開発など企業等から企画を募集し、JAXA内で評価・選考の上、意義の認められる提案に対して、提供可能数量の範囲内でフェアリングの断片を今回に限り無償で提供します。
※応募締切3月16日、採用発表3月26日。


関連リンク

4.その他

(1)元はやぶさプロジェクトマネージャの川口シニアフェローが、米国宇宙財団(Space Foundation)より「2012年宇宙功労賞(2012 Space Achievement Award)」を受賞しました。これは日本の個人・団体として初めての快挙であり、また、米国外の個人としても初めての受賞となります。
(2)2月6日から17日までの間、宇宙空間平和利用委員会(COPUOS)の第49期科学技術小委員会 がウィーン(オーストリア)で開催されました。本委員会では「宇宙環境を長期的に保全するためにどのような措置をとるべきか」をテーマに、デブリ対策等について積極的な意見交換を行いました。


関連リンク

5.シンポジウム及びタウンミーティングなど

国民の皆さまからのご理解とご支援を得るため、各地でシンポジウムや施設公開等を開催しました。

  • 2月11日に、サンメッセ鳥栖(佐賀県鳥栖市)にて第73回タウンミーティング in 鳥栖を開催し、170人の方に参加いただきました。こちらのタウンミーティングで、通算10,000人の参加者を達成しました。
  • 2月27日に、秋葉原コンベンションホール(東京都千代田区)にて「宇宙利用ミッションシンポジウム2012 〜役立つ宇宙!衛星利用が拓く私たちの未来〜」を開催し、450人の方に参加いただきました。
  • 3月4日に、岩国市民会館ホール(山口県岩国市)にて第74回タウンミーティング in 岩国を開催し、150人の方に参加いただきました。

関連リンク

6.今後の予定

  • 3月12日 宇宙法研究所開所記念シンポジウム〜21世紀の国際宇宙法 −今後の宇宙活動をとりまく課題 〜@慶応義塾大学三田キャンパス 北館ホール(東京都港区)
  • 3月14日 JAXA宇宙航空最前線(ニコニコ生放送 ※注:インターネットによる動画配信)〜小型実証衛星4型(SDS-4)は人と技術を育てています〜
  • 3月17日 第75回JAXAタウンミーティング in 各務原@かかみがはら航空宇宙科学博物館(岐阜県各務原市
  • 3月21日 古川宇宙飛行士 国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在ミッション報告会 in Tokushima〜宇宙での医学研究って、こんなに面白い!!〜@徳島大学蔵本キャンパス内 長井記念ホール (徳島県徳島市)
  • 3月22日 名古屋空港飛行研究拠点と実験用航空機「飛翔」の披露(式典は愛知県との共催)@JAXA名古屋空港飛行研究拠点 (愛知県春日井郡)
  • 3月22日 JAXA産業連携シンポジウム2012〜航空機産業の基幹産業化に向けて〜@ナディアパークデザインセンタービル3階「デザインホール」(愛知県名古屋市)
  • 3月22日 国際宇宙ステーション/「きぼう」利用成果シンポジウム〜上空400キロメートルから視た宇宙と地球、「きぼう」船外実験のはなし〜@秋葉原UDKギャラリー(東京都千代田区)
  • 小惑星探査機「はやぶさ」帰還カプセル展示
    これまでに、85万人以上の人にカプセルを観覧いただきました。
    3月9日〜13日 福岡県青少年科学館(福岡県久留米市)
    3月16日〜20日 宇部天文同好会/宇部教育委員会(山口県宇部市)
    3月23日〜27日 田辺市教育委員会(和歌山県田辺市)
    3月30日〜4月3日 刈谷市中央児童館/刈谷市市役所(愛知県刈谷市)