1.独立行政法人宇宙航空研究開発機構法等の改正
2.事業年度報告
3.人工衛星関係
4.国際宇宙ステーション(ISS)関係
5.宇宙科学関係
6.寄附金について
7.シンポジウム及びタウンミーティングなど
8.今後の予定
独立行政法人宇宙航空研究開発機構法の改正を含む「内閣府設置法等の一部を改正する法律」が6月15日の衆議院内閣委員会・本会議で可決し、6月20日の参議院内閣委員会・本会議での可決をもって成立しました。今後新しい体制で、日本の宇宙開発がより一層進展することを期待します。
平成23年度の決算報告書を文部科学大臣に提出しました。(6月30日)
(1)第一期水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W1)は、5月19日にクリティカル運用を終了し、初期機能確認を実施しているところですが、6月29日に「A-Train 」軌道への投入を確認しました。「A-Train」を構成する各国の衛星は、ほぼ同時刻に同じ地点を観測出来るので、観測データの融合によってより新しい発見が期待されます。
(2) 小型実証衛星4型「SDS-4」は、5月20日にクリティカル運用を終了し、初期フェーズに移行しました。6月18日に初期フェーズが終了し、現在は定常フェーズに移行して運用を続けています。6月6日、衛星に搭載したAIS受信機が日本付近を航行する船舶からの信号を受信したことを確認しました(衛星搭載船舶自動識別実験(SPAISE))。衛星で船舶からのAIS信号を受信できるエリアは陸上局の受信エリアよりも広域にわたるため、広域での船舶トラッキング(航行状況把握)など、将来的に多くのアプリケーションに活用できる可能性があります。今後技術的な検証を重ね、日本における活用など検討を進めて参ります。
(1)星出宇宙飛行士(第32次/第33次長期滞在クルー)は、7月15日(日本時間)のソユーズ宇宙船(31S)による打上げに向けて、順調に作業を進めており、現地時間の6月19日から20日にかけても、ロシアのガガーリン宇宙飛行士訓練センター(GCTC)にてソユーズ宇宙船に搭乗するための最終試験に臨み無事終了しました。
また6月22日(現地時間)に同訓練センターで記者会見が開かれ、同じくソユーズ宇宙船に搭乗するサニータ・ウィリアムズ、ユーリ・マレンチェンコ宇宙飛行士らと供に参加しました。
(2)6月25日筑波宇宙センター(茨城県つくば市)で、宇宙ステーション補給機「 こうのとり3号機」(HTV3)で国際宇宙ステーション(ISS)、まで運ばれる小型衛星5機(JAXA公募衛星3機/NASA公募衛星2機)をプレス関係者に公開しました。小型衛星は、エアロックとロボットアームを併せ持つ「きぼう」日本実験棟の機能を活用し、星出宇宙飛行士が軌道上での一連の作業を行い、宇宙空間に放出される予定です。
(3)6月26日、IHIエアロスペース社と共同で開発し「こうのとり3号機」に搭載される大気圏再突入データ収録装置「i-Ball」が、同社富岡事業所(群馬県富岡市)でプレス関係者に公開されました。直径 40 センチ、球形の耐熱カプセルにカメラ 2 台を搭載した「i-Ball」は、「こうのとり3号機」 が国際宇宙ステーション(ISS)から離脱して、大気圏再突入後に燃え尽きる様子を観測・撮影し、データを取得する予定です。
(4)「きぼう」日本実験棟での船内実験の様子ですが、流体物理実験装置(Fluid Physics Experiment Facility: FPEF)を使用したマランゴニ対流実験1テーマ目の第5シリーズを開始しました(6月26日)。マランゴニ対流実験では、液体(シリコーンオイル)で大きな柱(液柱)を作り、液柱内部の流れの変化や、それに伴う温度分布の変動を調べます。
2012年度第一次観測ロケット(S-310-41号機)の打上げを7月10日に予定していましたが、九州地方の記録的な集中豪雨によって内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県肝付町)内の施設設備に被害が生じたため、打上げ延期を決定しました。新たな打上げ日については、設備の復旧の目処が判明し次第改めてお知らせします。
インターネット等からの寄附金の集計額は以下のとおりです。宇宙航空研究開発の更なる発展のために、引き続きご支援をお願いします。
【6月末時点】 4,525件 23,440,000円 (「はやぶさ2」1,506件、12,023,000円)
※参考
5月末時点 4,250件、21,721,000円 (「はやぶさ2」1,396件、10,958,000円 )
4月末時点 3,705件、18,537,000円 (「はやぶさ2」1,231件、9,583,000円 )
国民の皆さまからのご理解とご支援を得るため、各地でシンポジウムや施設公開等を開催しました。