1. 国際宇宙ステーション(ISS)関係
2. 観測ロケット
3. 国際協調
4. 視察・訪問
5. その他
6. シンポジウム及びタウンミーティングなど
7. 今後の予定
○「きぼう」日本実験棟の船内実験状況
(1)MEDAKA実験
昨年12月21日に、ISSで飼育している10匹のメダカのうち6匹を化学固定(組織保存)し、「きぼう」日本実験棟実験室内の冷凍・冷蔵庫(MELFI)の冷蔵庫へ収納しました。 また、残りの4匹については、12月24日に化学固定(遺伝子保存)し、同じくMELFIの冷凍庫へ収納しました。これをもちまして、10月26日より約2ヵ月間に渡って行われた「MEDAKA実験」が終了しました。
化学固定したメダカは、3月以降にソユーズ宇宙船(32S)及びドラゴン補給船運用2号機によって回収し、その後日本へ運び解析する予定です。
※ MEDAKA実験
棲生物実験装置(AQH)を使用して実施する、生命科学実験テーマ『メダカにおける微小重力が破骨細胞に与える影響と重力感知機構の解析』(MedakaOsteoclast実験)(代表研究者:工藤明 東京工業大学大学院理工学研究科教授)
(2)NanoStep実験
NanoStep実験の第3回目を昨年12月14日に終了しました。8月6日より始まったNanoStep実験は、約4ヵ月にわたり3回のシリーズで実施されてきましたが、今回の実験をもちまして終了となります。今後、実験結果について解析を進めます。
※ NanoStep実験
「きぼう」日本実験棟の溶液結晶化観察装置(SCOF)を使用して実施する、「微小重力における溶液からのタンパク質結晶の成長機構と完全性に関する"その場"観察による研究(NanoStep)」(代表研究者:塚本勝男 東北大学教授)。
○「きぼう」日本実験棟の船内実験状況
(1)ISS-IMAP
「きぼう」日本実験棟船外実験プラットフォームに取り付けられたポート共有実験装置(Multi-mission Consolidated Equipment: MCE)に搭載されている地球超高層大気撮像観測ミッションISS-IMAP(Ionosphere, Mesosphere, upper Atmosphere, and Plasmasphere mapping)の観測装置が取得した初の観測データを昨年12月21日に公開しました。
ISS-IMAPミッションは、地球大気と宇宙の境界領域で大気が光り輝く現象(大気光、プラズマ共鳴散乱光)をVISI(可視・近赤外分光撮像装置)とEUVI(極端紫外光撮像装置)と呼ばれる2台のカメラで観測し、地球の気候変動や衛星通信・GPSナビゲーションシステムの受信障害・精度劣化などの原因をさぐることが目的です。
関連リンク
(2)JEM-GLIMS
ポート共有実験装置(MCE)に搭載されているスプライト及び雷放電の高速測光撮像センサ(Global Lightning and sprIte MeasurementS on JEM-EF: JEM-GLIMS)が取得した初の観測データを昨年12月21日に公開しました。JEM-GLIMSは、「高空間分解能をもつCMOSカメラ」、「高時間分解能をもつ測光器(フォトメタ)」、「VLF帯・VHF帯電波受信器」によって、雷放電とスプライトを世界に先駆けて「真上から」継続的に観測します。この「真上観測」は、地上観測データからの導出が困難であった雷放電とスプライトの水平方向の空間分布と時間的な発達過程を詳細に調べることができます。
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○2012年度第二次観測ロケット実験
12月17日16時00分、内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県肝付町)から2012年度第二次観測ロケットS-520-28号機を打上げ、実験は計画通り終了しました。
ロケットの飛翔および搭載機器の動作は正常で、計画どおり打上げ後10秒に炭酸カルシウムの核形成実験(※1)を開始し、100秒後に宇宙ダストの核形成再現実験(※2)を開始しました。
その後ロケットは283秒に最高高度312kmに達した後、内之浦南東海上に落下しました。
※1 微小重力環境を利用した炭酸カルシウム結晶の均質核形成メカニズムの研究
炭酸イオンとカルシウムイオンを含む溶液を混ぜ、炭酸カルシウムの結晶核が形成される速度の濃度依存性を測定する。空気中の二酸化炭素を削減するために地中に炭酸カルシウム結晶として効率よく固定・貯留する技術に関する日米の国際共同研究の一環 (NanoCO2プロジェクト)。
※2 微小重力環境を利用した宇宙ダストの核形成再現実験
宇宙空間を模した真空容器中で鉄などの蒸気を噴出し、そこから固体微粒子(ダスト)がどのようにして形成されるのかを観察する。 地球のような天体のタネがどのようにしてできたのかの解明に繋がる研究。
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○第19回アジア太平洋地域宇宙機関会議(APRSAF-19)
平成24年12月11日(火)から14日(金)までの間、マレーシアのクアラルンプールで「第19回アジア太平洋地域宇宙機関会議(APRSAF-19)」が開催されました。過去最多となる世界33ヵ国、14の国際機関から382人が参加し、「革新的宇宙プログラムを通じて生活の質を豊かにする」をテーマに活発な議論を行いました。今回新たに宇宙機関長によるパネルディスカッションを設け、マレーシア、インドネシア、タイ、ベトナム、インド、カザフスタン、日本から各国の宇宙機関長が参加しました。また、NASAの長官による特別講演もありました。
APRSAFはこれまで日本主催で進めてきましたが、今回の会議で、参加国によって幹事団を構成し運営を進めて行くことが決まりました。今後、参加国の意識がより一層高まるもものと期待します。
○山本一太内閣府特命担当大臣による筑波宇宙センターご視察
1月9日、山本一太内閣府特命担当大臣(宇宙政策担当)が筑波宇宙センター(茨城県つくば市)を訪れ、約3時間にわたり人工衛星の実機や展示室スペースドームなどをご視察されました。
○三菱電機(株)による過大請求に係る調査結果と再発防止策
昨年1月に三菱電機から過大請求を行っていたとの報告のあった不正行為について、12月21日にその具体的な内容を明らかにし、過払い額を算定するとともに、再発防止策として、原価の透明性の向上、制度調査・原価監査の強化及び不正に対する制裁措置の強化等を定め説明を行いました。 また、同事案に関する役職員の処分についてプレスリリースしました。
今後、今回新たに策定した再発防止策を着実に実施し、役職員一同細心の注意を以て業務に取り組んで参ります。
○寄附金
インターネット等からの寄附金の集金額
12月末時点: 5,162件 33,242,000円 (「はやぶさ2」1,733件、16,050,000円)
(参考)
4月末 3,705件、18,537,000円 申し込み(「はやぶさ2」1,231件、9,583,000円 )
5月末 4,250件、21,721,000円 申し込み(「はやぶさ2」1,396件、10,958,000円 )
6月末 4,525件、23,440,000円 申し込み(「はやぶさ2」1,506件、12,023,000円)
7月末 4,756件、25,318,000円 申し込み(「はやぶさ2」1,577件、13,380,,000円)
8月末 4,841件、25,838,000円 申し込み(「はやぶさ2」1,610件、13,662,000円)
9月末 4,920件 27,778,000円 申し込み(「はやぶさ2」1,642件、15,083,000円)
10月末 4,992件 28,474,000円 申し込み(「はやぶさ2」1,673件、15,499,000円)
11月末 5,047件 29,337,000円 申し込み(「はやぶさ2」1,694件、15,737,000円)
募金箱 回収実績 12月分 74,729円。 (4月分からの累計 1,868,428円)
打上げ予定日 : 平成25年1月27日(日) 打上げ予定時間帯 : 13時00分〜15時00分(日本標準時) 打上げ予備期間 : 平成25年1月28日(月)〜平成25年2月25日(月) 打上げ場所 : 種子島宇宙センター 大型ロケット発射場 |