理事長挨拶・定例会見

平成25年2月
理事長定例記者会見 立川理事長の定例記者会見のトピックスをお伝えします。
日時:平成25年2月14日(木)11:00-11:40
場所:JAXA東京事務所 3Fプレゼンテーションルーム
司会:広報部長 寺田弘慈


トピックス

1. 組織関係
2. ロケット関係
3. 国際宇宙ステーション(ISS)関係
4. 人工衛星関係
5. 協力協定
6. その他
7. シンポジウム及びタウンミーティングなど
8. 今後の予定


1. 組織関係

○平成25年度予算
1月29日に政府案の閣議決定がありましたとおり、JAXAの25年度予算1625億円が計上されました。前年度比6%減の計上額となりますので大変厳しい状況と受け止めています(※24年度の補正予算229億円を含めると1854億円)。
現在計画している25年度の打上げに影響はありませんが、全体的に予算が削減している状況にありますので、26年度以降の事業計画に影響が出てくるものと心配しています。
出来るだけ効率良く計画を進め、それぞれの初期の目標を達成していきたいと思っています。

○中期計画
24年度3月末でJAXAの第2期中期計画が終わります。次の計画を4月1日から開始することを目標に、文部科学大臣が策定する原案に基づいて第3期中期計画を作成し、関係省庁との調整を進めているところです。


2. ロケット関係

○H-IIAロケット22号機の打上げ
1月27日13時40分、政府の情報収集衛星レーダ4号機と光学実証機を載せたH-IIAロケット22号機を種子島宇宙センター(鹿児島県南種子町)より打上げました。ロケットは正常に飛行し、両衛星の分離を確認しました。H-IIAロケットは16機連続の成功となり、打上げ成功率は95.5%です。


3.国際宇宙ステーション(ISS)関係

○星出宇宙飛行士
2012年11月に国際宇宙ステーション(ISS)第32次/第33次長期滞在クルーとしての任務を終え、地球に帰還した星出宇宙飛行士は、ISS長期滞在後初めて日本に帰国し、2月13日にJAXA東京事務所(東京都千代田区)で記者会見を行いました。今後、2月16日の秋田県児童会館(秋田県秋田市)をはじめ計7回のミッション報告会を予定していますので、みなさんぜひご参加ください。
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○「きぼう」日本実験棟
「きぼう」日本実験棟では、船内及び船外において引き続き複数の実験を継続しています。変わったところでは、文化・人文系の実験として「文化・人文社会科学利用パイロットミッション 『手に取る宇宙』〜Message in a Bottle〜」の再実施が行われました。
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※文化・人文社会科学利用パイロットミッション 「手に取る宇宙 〜Message in a Bottle〜」(代表提案者:松井紫朗・京都市立芸術大学教授)
「手に取る宇宙」は、"宇宙"が入ったガラスボトルを、人々が手にしてみることによって、この世界の外側で行われている宇宙飛行士と人類の活動や、人類と宇宙との関係、そして、未来の人類に向けられたメッセージを感じ取ってもらおうという構想を持った芸術テーマ。

○超小型衛星の公募
「きぼう」から放出する超小型衛星の通年公募を、1月31日より開始しました。これは2012年10月に「きぼう」で行われた小型衛星放出技術実証ミッションの実証結果を踏まえて実施するもので、超小型衛星の多様な打上げ(放出)機会の提供を目的として公募するものです。多くの企業、大学等からの積極的なご応募をお待ちしています。
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4.人工衛星関係

第一期水循環変動観測衛星「しずく」が搭載する高性能マイクロ波放射計2(AMSR2)の観測データ「輝度温度プロダクト」の提供を、1月25日より開始しました。このデータは、気象庁、民間気象予報事業者、海外の関係機関(米国海洋大気庁等)などでの幅広い利用の予定がありますので、いよいよ実用の成果が出るのではないかと期待しています。

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5.協力協定

JAXAと日本医師会は、超高速インターネット衛星「きずな」を用いた災害医療支援活動における利用実証実験に関する協力協定を締結しました(1月30日)。この協定は大規模災害発生時に「きずな」の衛星通信回線で遠隔検診を行うなど、「きずな」を活用した災害医療支援活動を検証するために共同で実験を行うことを目的としています。今後、両者で協力し合い、次の大規模災害発生時において有効な医療支援活動が行えるよう実証実験を重ねていく予定です。

6.その他

○三菱電機株式会社による過大請求問題
三菱電機株式会社による過大請求事案に関し、平成24年12月21日に公表した過払い額約62億円に違約金等を合わせた総額約139億円を、三菱電機株式会社に損害賠償請求しました。その後、当該請求額について同社からの入金を確認し、同社に対する競争参加資格停止期間を平成25年1月18日までとしました。今後は策定した再発防止策を着実に実施するとともに外部委員会による監視を受け、より実効性を高めていく所存です。


○寄附金
インターネット等からの寄附金の集金額
1月末時点: 5,285件 34,102,000円 (「はやぶさ2」1,777件、16,603,000円)
(参考)
4月末 3,705件、18,537,000円 申し込み(「はやぶさ2」1,231件、9,583,000円 )
5月末 4,250件、21,721,000円 申し込み(「はやぶさ2」1,396件、10,958,000円 ) 
6月末 4,525件、23,440,000円 申し込み(「はやぶさ2」1,506件、12,023,000円) 
7月末 4,756件、25,318,000円 申し込み(「はやぶさ2」1,577件、13,380,,000円) 
8月末 4,841件、25,838,000円 申し込み(「はやぶさ2」1,610件、13,662,000円) 
9月末 4,920件 27,778,000円 申し込み(「はやぶさ2」1,642件、15,083,000円)
10月末 4,992件 28,474,000円 申し込み(「はやぶさ2」1,673件、15,499,000円)
11月末 5,047件 29,337,000円 申し込み(「はやぶさ2」1,694件、15,737,000円)
12月末 5,162件、33,242,000円 申し込み(「はやぶさ2」1,733件、16,050,000円)
募金箱 回収実績 1月分98,025円。  (4月分からの累計 1,966,453円)

7.シンポジウム及びタウンミーティングなど

 国民の皆さまからのご理解とご支援を得るため、各地でシンポジウムや施設公開等を開催しました。
  • 1月17日と18日の両日に「平成24年度 宇宙輸送シンポジウム」をJAXA相模原キャンパス(神奈川県相模原市)にて開催し、436名の方にご来場いただきました。
  • 1月22日と23日の両日に「第5回スペースデブリワークショップ」をJAXA 調布航空宇宙センター(東京都調布市)にて開催し、165名の方にご来場いただきました。
  • 1月23日から25日にかけて「SELENEシンポジウム2013」をJAXA相模原キャンパス及び相模原市立博物館(ともに神奈川県相模原市)にて開催し、両会場合わせて185名の方にご来場いただきました。(インターネット視聴:約500アクセス)
  • 1月31日に「第89回JAXAタウンミーティング in 彩の国ビジネスアリーナ」をさいたまスーパーアリーナ(埼玉県さいたま市)にて開催し、110名の方にご来場いただきました。
  • 2月8日に「ミッションX〜宇宙飛行士のように心身を鍛えよう〜」を東京ウィメンズプラザホール(東京都渋谷区)にて開催しオランダとのLive交信も行いました。141名の方にご来場いただきました。

8.今後の予定

  • 2月16日 第90回JAXAタウンミーティング in 名古屋 @名古屋市科学館(愛知県名古屋市)
  • 3月6日 JAXA産業連携シンポジウム2013〜宇宙開発がもたらす産業発展〜@大手町サンケイプラザホール(東京都千代田区)
  • 3月9日 宇宙ステーション補給機「こうのとり」シンポジウム「宇宙ではばたく こうのとり〜日本初の宇宙船、世界が認めたその実力〜」@日本科学未来館 みらいCANホール(東京都江東区)
  • 3月16日 第91回JAXAタウンミーティング in 科学・技術フェスタ@京都パルスプラザ 稲盛ホール(京都府京都市)
  • 3月21日 国際宇宙ステーション「きぼう」利用成果シンポジウム(第5回)@秋葉原UDX(東京都千代田区)