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航空機やロケット、衛星などの航空宇宙構造には限りなく軽くて限りなく安全な構造が要求されていることは言を待たないでしょう。超高温から極低温領域までの温度差に耐え、圧力差に耐え、激しい振動荷重に耐え、長期間信頼できる構造、その実現に向けて基礎から研究開発を進めています。 現在、重点化して推進している研究のひとつは「構造の知能化」研究です。とりわけ「継手部」に注目しています。優れた材料を優れた構造に組み上げる上で最も重要な技術は、その結合方法の開発であり、その信頼性の維持です。継手部に「スマートボルト」を適用しようとしています。構造の要所要所に配置されたボルトから結合状況を報告させるシステムを目指しています。また、炭素繊維を樹脂で固めて作る複合材には製作過程で細い光ファイバーを注意すれば挿入することが可能ですので、このファイバー網を構造の神経に育てようと研究を進めています。例えば、大きいために見た目には「柔軟構造」となる衛星の太陽電池パドルなどの動き全体を捉え、効率的な制御に役立てる技術の開発に発展させたいと考えています。
何事もなくミッションが達成されていると、構造がどうなっているかにほとんどの人は関心を持たないと思います。忘れ去られることが構造技術開発の究極のミッションかもしれません。地味で時間のかかる研究領域ですが、末永くご支援いただけますよう、お願い申し上げます。 ※上の写真は遷音速フラッタ風洞測定部:この中に模型を入れて翼の振動実験を行う 関連ページ >> ![]()
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