プレスリリース

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H-IIAロケット6号機固体ロケットブースタの 探索状況について(その5)

平成16年2月24日

宇宙航空研究開発機構

本日開催された宇宙開発委員会調査部会において、下記のとおり報告をいたしました。


1. 経緯

(1) 平成15年12月31日(水)から平成16年1月21日(水)にかけて行った固体ロケットブースタ(SRB-A)の第一次探索作業により、右側のSRB-Aが水没している海域を絞り込んだことから、引き続き海洋科学技術センターの協力を得て、当機構が準備した水中ロボットを搭載した探索・回収船により、第二次探索作業を実施するため、2月2日(月)に横須賀港を出港した。
(2) 探索・回収船は、回航の途中で水中ロボットの海中作動試験を実施。2月6日(金)には那覇港に寄港し、必要な機材の補充・調整及び機能試験を実施した。尚、水中ロボットの深海機能試験において機器に水が浸入する不具合の発生、また台風接近等に伴う海況不良により、作業に遅れが生じ、2月20日(金)に探索を再開した。

2. 探索状況

(1) 2月20日(金)から2月21日(土)にかけて第二次探索を実施。第一次探索時に絞り込んだ場所に重点を置いて水中ロボットに搭載したビーコン探索用音波受信機及びテレビカメラによる探索を実施した。今回の探索では、当該場所で音響ビーコンの音波を受信できなかったため、音波受信機をアクティブモード※に切り替え探索を実施した。複数の小さな物体らしき反射反応が見られたため、テレビカメラにより物体を確認するために水中ロボットを移動させたが、海底の泥の巻き上げによる視界不良により、画像確認には至っていない(移動の途中で音波受信機による反射反応が途絶えたが、そのまま反射反応があった地点まで移動させた)。
(2) その後、水中ロボットの水中での位置を計測する測位装置の出力が不良となったため、水中ロボットを船上に揚収し、修理を実施。その際、水中ロボットと船との間の電源・通信ケーブルが損傷していることを発見。最寄りの港に寄港し、修理することとした。
※ アクティブモード:音波受信機より音波を発し、海底の物体等に反射して戻ってきた音波を元に、物体の大きさや位置を判別する機能。

3. 今後の計画

 2月24日(火) 最寄りの港に寄港し部品を入手。回航中に修理。
 2月26日(木) 現場海域に到着。探索作業再開。



図 2月20日から2月21日の探索状況



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