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固体ロケットブースタの探索状況について(その7)

平成16年3月8日

宇宙航空研究開発機構

日開催された宇宙開発委員会調査部会において、下記のとおり報告をいたしました。

1. 探索状況

 海洋科学技術センターの協力を得て、第1次探索時に絞り込んだ場所に重点を置いて、2月26日(木)から3月1日(月)にかけて第2次探索を実施したが、SRB-Aの部品の発見に至っていない。

2. 探索結果の評価

 今回の探索に使用した水中ロボットは、打上げ失敗直後に民間の深海ロボットとして5000m級の深度での回収実績があったことから採用したが、仕様上の可能深度は6000mであり、ほぼ限界の深度で使用することとなり、水中測位装置あるいは通信装置に相次いで不具合が発生する結果となった。

 これまでの探索の結果、第1次探索時に確認された物を再確認できていないことから、現行の探索システムの水中測位精度は十分とは言えないと考えられ、また、それを補うために時間をかけて探索を実施する場合でも、大深度の海底作業で機器の不具合が頻発している状況であり、更なる探索作業は難航することが考えられる。このため、引き続き現行探索システムで作業を継続するよりも、代替の方策を講じるべきと判断し、第2次探索作業を打ち切ることとした。

3. 今後の予定

 今後の対応については、我が国で6000m級の深度で運用実績のある海洋科学技術センター所有の有人潜水調査船「しんかい6500」の定期整備が完了する状況にあり、同センターの協力を得て、3月中旬から3月末までに計画されている「しんかい6500」の訓練潜航機会を利用して探索を実施する予定である。



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