本日開催された宇宙開発委員会において、下記のとおり報告をいたしました。
1-1 STS-114ミッション
- 概要
- STS飛行計画番号:STS-114
- 打上げ予定:2005年3月6日以降
- 打上げ場所:NASAケネディ宇宙センター
- オービタ:スペースシャトル「ディスカバリー号」
- 飛行日数:12日間(予定)
- 搭乗員数:7名
- 目的
- 耐熱システムの軌道上点検
- 耐熱システムの修理技術のデモンストレーション
- ISSへの物資/機器の補給・運搬・交換
- ISSの姿勢を制御するコントロール・モーメント・ジャイロ(CMG) 4基のうち故障した1基の交換
- 軌道上保管装置用の保管パレット取り付け
1-2 STS-114搭乗員
[STS-114搭乗員] |
船長 |
: アイリーン・コリンズ |
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シャトル全体指揮 |
パイロット |
:ジェームス・ケリー |
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シャトル運用、ロボットアーム |
MS1 |
:野口 聡一 |
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船外活動主担当 |
MS2 |
:スティーブン・ロビンソン |
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船外活動担当 |
MS3 |
:アンドリュー・トーマス |
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船外活動時の船内指揮 |
MS4 |
:ウエンディー・ローレンス |
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ロボットアーム |
MS5 |
:チャールズ・カマーダ |
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物資輸送、ロボットアーム |
MS: ミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者) |
2 ミッション安全確保に向けた対策
2-1 断熱材落下防止
外部燃料タンク耐熱システム改良
- デブリ脱落の可能性がある箇所の選別
- 設計変更による断熱材の剥離防止及び着氷防止策。
(現在改修作業中)
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2-2 打上時の状態監視
外部燃料タンク分離後画像取得および地上への画像転送
- 外部燃料タンク腹部格納庫デジタルカメラ(自動撮影)
- 搭乗員による撮影
- デジタルスチルカメラ (静止画)
+ビデオカメラ(動画)(野口撮影)
- 取得映像は地上へ転送
- 野口はシャトル側の撮影機材準備及び、撮影主担当
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2-3 軌道上耐熱システム点検
- ロボットアーム延長ブームによる強化炭素複合材パネル・オービタ先端部の点検(飛行2日目)
- 若田宇宙飛行士がNASA宇宙飛行士室の代表として開発試験に参加
- ランデブー・ドッキング前のタイル撮影
- 国際宇宙ステーション(ISS)よりタイル部を撮影(飛行3日目)
- シャトルロボットアームによる点検
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2-4 軌道上耐熱システム修理
- 船外活動にて修理デモンストレーションを実施 (飛行5日目)
(野口主担当)
2-5 ISSへの緊急避難
搭乗員の更なる安全確保のため、シャトル計画実施部門が独自に対応策を検討
- 軌道上検査の結果、修理不可能の場合、または、修理実施後に安全に帰還困難と判断された場合の対応。
- シャトルクルー7名は破損したシャトルでの帰還を断念しISSへ緊急避難。地上側では救援ミッションのためのシャトルを打ち上げる。
- シャトルによる救出プラン、緊急脱出プランを整備中。
- ISSにて計9名のクルーを維持するのに必要な環境制御計画の検討中。