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ASTRO-EII/M-Vロケット6号機の打上げ時期の延期について

平成16年10月27日

宇宙航空研究開発機構

本日開催された宇宙開発委員会において、下記のとおり報告をいたしました。


1.はじめに

 M-Vロケットおよび第23号科学衛星(ASTRO-EII)については、これまで総点検を実施して、平成16年度冬期の打上げを目指した取組みを行ってきたが、今後、SRB-Aの改良に人的資源を集中させる必要が生じたことから、M-Vロケット6号機の射場作業の開始を当面延期することとしたので報告する。


2.ASTRO-EII/M-Vロケット6号機の打上げ時期への影響

 JAXAとしては、H-IIAロケット6号機打上げ失敗の原因となった固体ロケットブースター(SRB-A)の改良に十分な取り組みを行う必要があるが、SRB-Aの改良とM-Vの打上げ準備作業に係わる人員に共通するところがあり、両方を並行して進めることが困難であると判断した。

 このため、SRB-Aの改良にJAXA及び企業の人的資源を集中させて万全の体制を整え、打上げ再開に向け準備を進めることとし、M-Vロケット6号機の射場作業の開始を当面延期することとした。これにより、ASTRO-EII/M-Vロケット6号機の打上げ時期を17年度に延期し、再設定する必要が生じている。

 なお、M-Vロケット6号機に搭載するX線天文衛星ASTRO-EIIは、平成12年2月に打上げに失敗したASTRO-Eの代替衛星であり、ASTRO-Eの担っていた科学的な目標を達成するため、国内外の科学者より早期の打上げが強く望まれている。JAXAとしても早期打上げの実現が重要と認識しており、ASTRO-EII/M-Vロケット6号機については、17年度に可能な限り早期の打上げを目指すこととしたい。



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