プレスリリース

プリント

国際災害チャータへの加入について

平成17年2月10日

宇宙航空研究開発機構

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、地球観測衛星による災害管理への貢献の促進を目指し、第3回地球観測サミット(2月16日、ベルギー・ブリュッセル)の機会を捉え、「自然または人為的災害時における宇宙設備の調和された利用を達成するための協力に関する憲章(以下、「国際災害チャータ」)」に署名し、同憲章に加入いたします。


 国際災害チャータは、宇宙機関を中心とする国際協力枠組みです。大規模災害発生時に、地球観測衛星データの提供等を通じて、災害の把握、復興および事後処理等に貢献することを目的としており、「指定ユーザ」(国際災害チャータに参加する宇宙機関が属する国の防災当局。日本は内閣府を予定)からの要求に基づき、地球観測衛星データの無償提供を行います。



別紙1:国際災害チャータの概要



国際災害チャータの概要

  1. 正式名称
    自然または人為的災害時における宇宙設備の調和された利用を達成するための協力に関する憲章
  2. 発効及び参加している宇宙機関(参加機関)・利用衛星
    2000年6月20日 仏国立宇宙センター総裁、欧州宇宙機関長官の署名をもって発効。


  3. 参加機関利用衛星
    欧州宇宙機関(欧州) ERS, ENVISAT
    国立宇宙センター(仏国) SPOT
    カナダ宇宙庁(加国) RADARSAT
    インド宇宙研究機関(印国) IRS
    海洋大気庁(米国) POES, GOES
    国家宇宙活動委員会(アルゼンチン) SAC-C
    JAXA(日本) 陸域観測技術衛星(ALOS)
  4. 目的
    大規模な災害発生時、参加機関が、最善の努力に基づき地球観測衛星データ等の無償提供を行うことにより、災害から生じる危機の軽減等に貢献することを目的とする。
  5. 協力体制
    • 参加機関と参加機関の属する国の防災関係機関(指定ユーザ)で構成。
    • 参加機関間での資金の授受はなし。
    • 参加機関間の調整は、各参加機関代表から構成される委員会及び事務局により行われる。
  6. JAXAから提供する地球観測衛星データ
    JAXAの運用する地球観測衛星のアーカイブ・データを提供する。陸域観測技術衛星(ALOS)の打上げ(平成17年夏季)以降は、ALOSの観測データを主に提供する予定。

    陸域観測技術衛星(ALOS) 公開ホーム・ページ http://www.jaxa.jp/missions/projects/sat/eos/alos/index_j.html

  7. 発動実績
    現在までの発動実績は約70件。うち、2004年の発動回数はスマトラ沖地震、津波被害を含む20件。

    災害チャータ公式ホーム・ページ http://www.disasterscharter.org/main_e.html


宇宙航空研究開発機構 広報部
TEL:03-6266-6413〜6417
FAX:03-6266-6910