プレスリリース

プリント

陸域観測技術衛星「だいち」搭載
高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2)の取得画像について

平成18年2月17日

宇宙航空研究開発機構

 宇宙航空研究開発機構は、平成18年1月24日に打ち上げた陸域観測技術衛星「だいち」搭載の高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2)について、初期機能確認試験の一環として画像を取得しましたのでお知らせします。

 別紙の写真は、地球観測センター(埼玉県比企郡鳩山町)において、2月17日10時50分(日本時間)頃の種子島地域(図)をAVNIR-2にて観測したものを受信した画像です。

 なお、「だいち」はAVNIR-2とフェーズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダ(PALSAR)を同時に使用することにより、光と電波で同一地域を同時に高分解能観測することの出来る唯一の衛星です。これにより地表の識別をより正確に行うことが可能となります。



別紙1

AVNIR-2が観測した種子島

※各画像をクリックすると、高解像度画像が表示されます。


図は、宇宙航空研究開発機構が開発した陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載の高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2)によって2006年2月17日の昼間(10時50分頃)に観測された鹿児島県種子島の画像です。この画像は、人の目で見た色に近い色で表現されており、地上分解能は10mです。例えば、海岸沿いの砂浜や浅瀬、内陸の植物や建物などが判別されているのが分かります。また、南種子町の竹崎展望台や、明日H-IIAロケットの打ち上げが予定されている大型ロケット発射場が鮮明に映し出されています。AVNIR-2によって得られる可視光から近赤外線までの4つの観測波長帯の情報を組み合わせることにより、農作物や森林の元気の度合い、土地の利用状況、地域環境の変化などを知ることができます。


AVNIR-2が観測した種子島(ムービー) [ MPEG 5.9MB ]


別添

高性能可視近赤外線放射計2型(AVNIR-2)


AVNIR-2は、地球観測プラットフォーム技術衛星(みどり)に搭載されたAVNIRの分解能等を更に向上させたもので、可視・近赤外域の観測波長を用いて、主に陸域、沿岸域を観測することにより、地域環境の把握等に必要な土地被覆分類図、土地利用分類図などの作成を行います。また、衛星進行直行方向に観測領域を変更するポインティング機能をもっています。この機能は災害状況把握のためにも利用される予定です。

AVNIR 主要諸元


宇宙航空研究開発機構 
地球観測利用推進センター 広報係
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