プレスリリース

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(お知らせ)

レイテ島地すべりの観測における
陸域観測技術衛星「だいち」の貢献について

平成18年2月24日

宇宙航空研究開発機構

 フィリピン・レイテ島ギンサウゴン付近で発生した地すべりについて、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、平成18年2月20日に陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)搭載の高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2)を用いて観測を行い、観測データを国際災害チャータに提供いたしました。
 その結果、災害発生前のSPOT(フランスの地球観測衛星)の観測データ等に、災害発生後の「だいち」のAVNIR-2による観測データを加えて災害状況の解析がなされた画像が、国際災害チャータを通じて下記ホームページに公開されましたのでお知らせします。
 同解析画像では、地すべりが発生したと考えられる地域のうち、AVNIR-2観測データの解析により被害が確認された地域が表示されています。

ホームページURL: http://unosat.web.cern.ch/unosat/asp/prod_free.asp?id=46



参考

■ 国際災害チャータについて

(1)正式名称
 自然または人為的災害時における宇宙設備の調和された利用を達成するための協力に関する憲章

(2)参加機関・利用衛星
参加機関利用衛星
欧州宇宙機関(ESA) ERS, ENVISAT
仏国立宇宙センター(CNES) SPOT
カナダ宇宙庁(CSA) RADARSAT
インド宇宙研究機関(ISRO) IRS
海洋大気庁(NOAA)、米国地質調査所(USGS) POES, GOES, LANDSAT
アルゼンチン国家宇宙活動委員会(CONAE) SAC-C
英国立宇宙センター(BNSC) DMC(Disaster Monitoring Constellation)
宇宙航空研究開発機構(JAXA) ALOS(定常運用開始後)
*JAXA は平成17年2月に加入

(3)目的
 2000年に発足した国際災害チャータは、災害発生時に参加機関間で最善の努力ベースでの地球観測衛星データの無償提供を行うことにより、自然災害等に対する各宇宙機関の貢献を推進する枠組み。

(4)協力体制
 ・災害チャータ参加機関と防災関係機関で構成。
 ・参加機関間での資金の授受はなし。
 ・参加機関間の調整は、各参加機関代表から構成される委員会及び事務局により行われる。

 なお、「だいち」の観測画像提供は定常運用開始後となっているため、今回はチャータ事務局からは正式な観測依頼は受けていないが、JAXAとして初期機能確認の一環で取得した画像を提供したもの。

同事務局のURL: http://www.disasterscharter.org/main_e.html



JAXAが提供したAVNIR-2画像


地球観測利用推進センター
TEL. 03-6221-9008