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今後のM-Vロケット等について

平成18年7月26日

宇宙航空研究開発機構

本日開催された宇宙開発委員会において、下記のとおり報告をいたしました。

  • 今年度夏期に予定しているM-Vロケット7号機の打上げを確実に行うべく、現在、内之浦宇宙空間観測所において慎重に準備作業を進めているところである。

  • M-Vロケットについては、平成15年、16年の宇宙開発委員会、総合科学技術会議の方針として、「国としての技術開発を終了し、当面運用を継続しつつ固体ロケットシステム技術維持、コスト低減方策及び民間移管を視野にいれた検討が必要である」とされている。

  • 上記、方針を受け以下の点について検討を実施した。
    (1)固体ロケットシステム技術維持及びコスト削減方策、ならびに今後の衛星需要動向のサーベイ
    (2)今後の科学衛星への対応
    (3)今後のM-Vロケットの扱い

  • この検討の結果、
    (1)  固体ロケットシステムの維持に関する技術的検討においては、M-Vロケットの技術を継承し、基幹ロケットであるH-IIAロケットの固体ブースタ等の活用も視野に入れた固体ロケットが合理的との見通しが得られており、また衛星戦略の検討においても、効果的、効率的な宇宙活動及び軌道上実証の実現の観点から、500kg以下の小型衛星の積極的な活用が必要と考えられる。
     よって、今後の固体ロケットシステム技術の維持を図り、小型衛星打上げへの機動性を確保することを目的として、低コストで高信頼性を有した次期固体ロケットの研究に着手したい。
     なお、今後の中型科学衛星については、液体ロケットも含めたロケットの中から、その時点のコスト等を考慮して選定することとしたい。
    (2)  平成22年度に計画している金星探査衛星(PLANET-C)の打上げにM-Vロケットを利用する場合には、4年間の設備等の維持費を含めて相当の費用が見込まれ、H-IIAロケットで打ち上げる場合と同程度であること、またH-IIAロケットでは相乗りミッションと打上げ期間拡大が可能であることから、PLANET-C はH-IIAロケットで打ち上げることが適当と考える。
    (3)  これらのことを踏まえ、M-Vロケットについては、SOLAR-Bの打上げをもって運用を終了することを提案し、今後の宇宙開発委員会での検討に附したい。



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