宇宙航空研究開発機構
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が平成18年9月23日午前6時36分(日本標準時)に内之浦宇宙空間観測所からM-Vロケット7号機により第22号科学衛星「ひので」(SOLAR-B)とともに打ち上げた副衛星2機のうち、JAXAが実施したソーラー電力セイル実証超小型衛星(SSSAT)の実験結果についてお知らせします。
将来の惑星探査への利用が考えられているソーラー電力セイル探査機について、重要な要素技術の事前実証を気球、観測ロケット等を利用して進めていますが、本実験は薄膜太陽電池(太陽電池セルが膜面上に部分的に搭載されたもの)について、宇宙環境下での特性(放熱冷却性、放射線損傷等)を計測することを目的に、重量約6kgの副衛星を利用して実施しました。
SSSATはロケットから分離され、海外地上局にて発信電波が受信されましたが、何らかの理由によりSSSATからの信号が断続的にしか受信できませんでした。
JAXAはこれまで鋭意取得データの解析に努めてきましたが、結果的に十分データを解読することができず、薄膜太陽電池の特性計測結果については確認することができませんでした。
なお、同衛星は、9月26日頃、大気圏に再突入したと推定されます。
データが断続的にしか送信されなかったなどの問題については原因を究明し、今後の要素技術の事前実証に反映してまいります。
(参考)
もうひとつの副衛星、小型衛星バス部機能実証超小型衛星(HIT-SAT)による実験は小型衛星バス技術の実証を目的に北海道工業大学が実施しています。
HIT-SATは9月23日15時36分に同衛星からの電波(モールス信号)が北海道工業大学内の地上局にて受信され、衛星となったことが確認されました。その後も順調に運用を続けています。
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