国土地理院
防災科学技術研究所
宇宙航空研究開発機構
気象庁
硫黄島については、今年の8月頃より、GPS観測データが従来の沈降から隆起に転じたとする報告があった。
火山噴火予知連絡会事務局(気象庁)は、衛星データを解析するためのグループ(衛星解析グループ)の設置準備を進めており、今回、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同し、地球観測衛星「だいち」(ALOS)に搭載されている合成開口レーダーの観測データを用い、硫黄島(東京都小笠原村)の地殻変動について試験的に調査解析を行うこととした。
今回の調査は、衛星解析グループへ参加予定の国土地理院、防災科学技術研究所が中心となり、6月16日、8月1日、11月1日のデータを用いてそれぞれの間の地殻変動を解析した。結果は次のとおり。
(1)6月16日〜8月1日の間: | 特段の変化なし。 |
(2)8月1日〜11月1日の間: | 同島南東部海岸で数cm〜10cmの隆起。 北部中心部で数cmの沈降。 |
本件に関する問い合わせ先 | |
気象庁地震火山部火山課火山対策官 国土地理院地理地殻活動総括研究官 防災科学技術研究所火山防災研究部研究員 宇宙航空研究開発機構防災利用システム室 |
山本哲也(TEL:03-3284-1749 FAX:03-3213-3648) 村上 亮(TEL:029-864-2477 FAX:029-864-2655) 小澤 拓(TEL:029-863-7749 FAX:029-863-7690) 森山 隆(TEL:03-3516-9112 FAX:03-3516-9160) 中村太一(TEL:03-3516-9109 FAX:03-3516-9160) |
年月 | |
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1889(明治22)年または1890(明治23)年 |
水蒸気爆発 |
1922(大正11)年7月 |
水蒸気爆発 |
1935(昭和10)年 |
水蒸気爆発 |
1944(昭和19)年12 月 |
水蒸気爆発 |
1957(昭和32)年3月 |
水蒸気爆発 |
1967(昭和42)年12 月 |
水蒸気爆発 |
1969(昭和44)年11月または12月 |
小爆発(水蒸気爆発) |
1978(昭和53)年12月 |
小爆発(水蒸気爆発) |
1980(昭和55)年3月 |
小爆発(水蒸気爆発) |
1982(昭和57)年3月、11月 |
小爆発(水蒸気爆発) |
1999(平成11)年9月 |
水蒸気爆発 |
2001(平成13)年9月、10 月 |
海底噴火および小爆発(水蒸気爆発) |
2004(平成16)年6月 | ごく小規模な水蒸気爆発 |
地球観測衛星「だいち」等の観測データを用いた防災利用実証実験(以下、「実証実験」と略)を通じ、今後の火山観測や火山学研究等における衛星データの利用方法を調査・検討するため、以下のとおり火山噴火予知連絡会に衛星データを解析するためのグループ(「衛星解析グループ」と呼ぶ)を設置する。
宇宙航空研究開発機構 広報部
TEL:03-6266-6413〜6417
FAX:03-6266-6910