宇宙航空研究開発機構
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、わが国の優れたロボティクス技術を結集し、日本の宇宙ロボティクス技術の向上や国際宇宙ミッションへの貢献を行うことを目指し、企業・大学・研究機関等でロボティクス技術に携わっている方と積極的な情報交換や技術交流などを行う、「宇宙ロボットフォーラム」を立ち上げ、広く国内のロボット技術者への参加呼びかけを開始しました。
※参加登録は、下記事務局まで
fax:029-868-5970
(注)専用ホームページを設置予定ですが、当面は事務局にお問い合わせ頂ければ、随時、参加登録書を送付いたします。
(参考1)特に以下の分野において、ロボット技術の活躍が期待されています。
(1)月面探査技術
レゴリスと呼ばれる目が非常に細かい砂で覆われた月面上で移動、掘削、試料採取等の作業が可能で、月面の夜間における極低温に耐えられるメカトロ機器等の技術が求められています。将来的には、宇宙飛行士が滞在するための月面施設(月面拠点)を構築するための工事用ロボットや月面拠点を維持保守する作業ロボット等も想定されています。
(2)惑星探査技術
遠方の天体に到達する惑星探査機に塔載できる小型・軽量で、地球から遠く離れた天体で自律的に惑星表面の科学的探査等を行うマイクロロボットの技術が求められています。
(3)有人宇宙活動サポート技術
狭い宇宙船内で宇宙飛行士と一緒に作業が出来る安全なロボットを実現するための技術や、宇宙船の外で船外活動する宇宙飛行士を助けながら各種の作業を自律的に行えるロボット(真空環境で動作可能で、船外活動する宇宙飛行士並みの器用さが必要)技術が必要とされています。
(4)衛星応用技術
軌道上を飛行する衛星の点検保守、燃料補給、機器交換、不要となった衛星の軌道からの除去等を行う衛星保守用ロボットに関する技術が求められています。将来は、太陽発電衛星等、超大型の衛星を自動的に組み立てて維持保守を行う超大型衛星組立ロボットに関する技術も期待されています。
(参考2)競技会形式の検討(宇宙ロボット競技)
JAXAでは、実際の宇宙ロボット開発への応用を念頭においた宇宙ロボット競技(コンペティション)の実施も検討しています。具体的には、特定の課題(月面を想定した不整地を走破し必要なデータを収集するロボット技術)について競い、相互に研究発表を行うものです。この競技を通じて、実際の宇宙ロボットに応用できる優れた技術の発掘を目指しています。具体的な開催内容は2007年秋に発表する予定です。
(参考3)JAXA長期ビジョンの骨子
世界最高の信頼性と競争力のあるロケットや人工衛星を開発し、安全で豊かな社会の実現に貢献する。また、トップサイエンスを推進するとともに、独自の有人宇宙活動や月の利用への準備を進める。さらにマッハ5クラスの極超音速実験機の実証を行う。これらにより、宇宙航空の基幹産業化に貢献する。
宇宙航空研究開発機構 広報部
TEL:03-6266-6413〜6417
FAX:03-6266-6910