宇宙航空研究開発機構
「はやぶさ」は、平成22年6月の地球帰還に向けた本格巡航運転を開始するため、平成19年2月から現在まで、イオンエンジンとリアクションホイール1基(姿勢制御用リアクションホイール3基のうち2基に不具合が生じている状態)を用いた巡航運転のための姿勢制御方式を確立し、慎重に準備を進めてまいりました。
準備を進めていく際には、イオンエンジン運転の推力方向のアライメントを維持する姿勢制御機能の確立に時間を要したことや、イオンエンジンの経年劣化を踏まえた運転方法の確立に十分な検討が必要であったことなどの課題がありましたが、それらに対する方策に目処がつきました。
これにより、4月25日14:30から実施した「はやぶさ」運用をもって、地球帰還に向けた本格的巡航運転段階に移行したことをお知らせいたします。
なお、「はやぶさ」運用は、残り1基のリアクションホイール、イオンエンジン及び各搭載機器の状態に注意を払いながらの厳しい運用状況にあります。引き続き、細心の注意と最大限の努力をもって運用に取り組んでまいります。
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