プレスリリース

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陸域観測技術衛星「だいち」を用いた防災利用実証実験における
高知県四万十市、新潟県三条市、新潟県見附市との協力について

平成19年9月20日

宇宙航空研究開発機構
高知県四万十市
新潟県三条市
新潟県見附市

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、陸域観測技術衛星「だいち」の防災利用の拡大を図るため、風水害に関する防災利用実証実験を、高知県四万十市、新潟県三条市、新潟県見附市と協力して行うことといたしました。
 「だいち」に搭載された合成開口レーダのパルサー(PALSAR) *1を利用すれば、これまで難しかった悪天候下や夜間においての観測が可能になるため、水害発生時にいち早く浸水域を把握することにより、防災機関等の初動がこれまでよりも早くなることが期待されます。
 なお、実証実験には、各地域における大学有識者からの協力も得ることとしております。

 自治体との間で締結した協定の主な内容は以下のとおりです。

  1. 実験内容と役割分担
    【JAXA】
    • 自治体が防災情報の整備・更新に資するための平常時の「だいち」の画像提供
    • 自治体からの緊急観測要求に対応した「だいち」による観測
    • 水害発生区域における「だいち」等の衛星データを利用した浸水区域図の作成
    【自治体】
    • 平常時における「だいち」の画像を活用した防災情報の整備の検討、JAXAへの地域地理情報の提供
    • 水害が発生しそうな場合のJAXAへの緊急観測要請
    • 水害発生区域における浸水情報の提供
    【共同】
    • 「だいち」等の画像データで作成した浸水区域図の精度検証と有用性の評価

  2. 協力期間:平成19年9月20日から平成20年度末(平成21年3月末)まで

*1 パルサー(PALSAR)
フェーズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダ。衛星から発射した電波の反射を受信するマイクロ波センサで、夜や曇天時も撮影が可能です。