プレスリリース

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若田宇宙飛行士による軌道上遠隔医療の技術実証の実施について

平成21年4月4日

宇宙航空研究開発機構

 宇宙航空研究開発機構では、循環機能や皮膚の遠隔診断技術を向上させ、遠隔地での医療や在宅医療の充実に役立てることを目的として、「軌道上における簡易型生体機能モニター装置の検証」を行っています。

 4月3日に、国際宇宙ステーションに長期滞在中の若田宇宙飛行士により、ホルター心電計を用いた生体機能モニターデータ及びハイビジョンカメラによる映像データ(電極装着状況、電極の皮膚への影響、肌の色など)の取得が行われましたのでお知らせいたします。

 今後、取得されたこれらのデータを解析し、ホルター心電計による計測技術や遠隔診断技術の技術検証を行っていく計画です。なお、今後の予定として、飛行中に1回、飛行後に1回、詳細な解析・評価に必要なデータの取得を行う予定です。



参考

●データ取得にあたって:JAXA宇宙医学生物学研究室 室長 向井 千秋

 地上と軌道上との連携で第1回目の生体データがとれて嬉しいです。心電図、ハイビジョン画像が取得でき、遠隔医療システムの構築の第一歩となりました。さらに今後、心電図を解析し、自律神経機能、体内時計に対する宇宙の影響などを調べる上で有用なデータが取れることと期待しています。


データ取得状況を見守る関係者 (JAXAユーザー運用エリアにて)