プレスリリース

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金星探査機「PLANET-C」の名称の決定について

平成21年10月23日

宇宙航空研究開発機構

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)では、2010年度に金星探査機「PLANET-C」の打ち上げを予定しています。これに先立ち、金星探査機「PLANET-C」の名称を下記のとおり決定しましたので、お知らせいたします。


1. 名  称   金星探査機「あかつき」

2. 決定理由
  • 名称は、金星探査機「PLANET-C」の開発に携わるプロジェクトチームで検討を行い決定しました。
  • 「あかつき(暁)」とは、日の出直前の東の空が白み始める頃を指し、金星が最も美しく輝く時間です。金星探査機「PLANET-C」は、2010年の冬、まさに明けの明星として「あかつき」の空に輝く金星に到着します。この探査により惑星気象学を新たに創出しようというイメージにも合致します。一日の始まりである夜明けを意味するこの言葉には、情景の美しさだけではなく物事の実現への力強さがあり、ミッション成功への想いと決意が込められています。
  • また、今回は事前に名称を公開することで、衛星の打上げ、及びその後の運用に向けて、皆様により身近に感じていただけるようにとの意図があります。


                           (作画)池下 章裕 氏



別紙

(参考)
 金星は地球より少し内側の軌道で太陽のまわりを公転する地球型惑星です。約46億年前に地球と似た過程で作られた双子のような惑星と考えられていますが、その環境は地球とはかなり違っています。海はなく、大気は濃い二酸化炭素からなり、この二酸化炭素による温暖化のために460℃という灼熱の世界となっています。上空では硫酸の雲が時速400kmという速さで東から西へと流れています。
 金星探査機「あかつき」は、金星の風の謎に迫る世界初の惑星気象衛星です。大気の運動や雲の形成過程を観測し、金星の気候のしくみを探ります。金星と地球の比較から地球環境の成立過程や将来について理解を深めることも目指しています。

 金星探査機「あかつき」について更に詳しい情報はこちらをご覧ください。
 http://www.isas.jaxa.jp/j/enterp/missions/akatsuki/compile/index.shtml


主な衛星の愛称一覧


技術開発・試験衛星通信放送衛星地球観測衛星地球周辺観測衛星月・惑星探査機天文観測衛星
おおすみ さくら うめ しんせい すいせい たいよう
たんせい ゆり ひまわり でんぱ ひてん はくちょう
きく あやめ あじさい きょっこう はごろも ひのとり
さきがけ ふじ もも じきけん のぞみ てんま
じんだい *かけはし ふよう おおぞら はやぶさ ぎんが
おりづる こだま *みどり あけぼの *かぐや *ようこう
みょうじょう きらり *だいち     あすか
りゅうせい *きずな *いぶき     はるか
*おりひめ・ひこぼし         すざく
つばさ         あかり
れいめい         ひので
* は、一般公募によるもの
         は、現在運用中の衛星