プレスリリース

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衛星を用いた防災利用実証実験に関する
宇宙航空研究開発機構と徳島県との協力について

平成22年3月30日

宇宙航空研究開発機構
徳島県

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)と徳島県は、JAXAが開発した衛星を用いて、地震、風水害等の防災分野における有効性を検証することを目的とした防災利用実証実験を共同で実施することとし、平成22年3月30日に協定を締結いたしました。
 本協定は、大規模な風水害や地震発生時において課題視されている孤立集落問題などについて、衛星による広域観測技術、大容量通信技術を活用することにより、将来の防災業務への貢献を目指すものです。
 なお、締結した協定の主な内容は次のとおりです。

1.実証実験の主な内容
  1. 緊急時に備えた二者間の緊急時連絡体制の確立
  2. 災害発生時に備えた衛星画像及びだいち防災マップの提供方法の確立
  3. 徳島県における防災分野の情報を整理し、徳島県における衛星利用の検討
  4. 防災分野における衛星を用いたシステムの利用を評価し、課題点を抽出
※だいち防災マップ…「だいち」の画像を利用し、道路の情報などを重ね合わせた地形図

2.上記に対する二者の役割
(1)JAXAの役割
  1. 平常時の衛星画像及びだいち防災マップの徳島県への提供
  2. 徳島県からの災害情報等を用いた徳島県における「だいち」や「きずな」等による衛星利用を検討
  3. 徳島県からの観測要求を受け、「だいち」による被害推定区域の観測
  4. 被害推定地域の解析結果の徳島県への提供
  5. 2. の検討を踏まえた実証実験の実施
(2)徳島県の役割
  1. JAXAが提供した平常時の衛星画像及びだいち防災マップの有効性を評価
  2. 災害時の記録や防災業務に関する情報をJAXAへ提供し、JAXAが検討した「だいち」や「きずな」等を用いた衛星利用を評価
  3. 災害発生時等におけるJAXAへの観測要求
  4. 徳島県が収集した災害地域の情報のJAXAへの提供並びにJAXAから提供される衛星画像や衛星装置の有用性の検討及び課題点の抽出
  5. 2. を踏まえた衛星利用方法を試用及び評価
3.協定の期間
 平成22年3月30日から平成23年3月31日(平成22年度末)まで。
 (ただし、双方のいずれかから解約の申し出がない限り、協定は1年間延長。以後同じ。)

(本件に関する問い合せ先)
 宇宙航空研究開発機構 広報部 報道グループ
  TEL:03-6266-6400 FAX:03-6266-6911
 徳島県 徳島県危機管理部 危機管理政策課 防災企画担当 榊・榎本
  TEL:088-621-2716 FAX: 088-621-2987


■防災利用実証実験の概要

図1 防災利用実証実験の実施イメージ

■「だいち」のデータ活用事例
図2 だいち防災マップ(徳島)
(「だいち」画像の上に地図情報を重畳)
図3 地震災害の被害解析イメージ