宇宙航空研究開発機構
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在時(平成23年5月から約6ヶ月間滞在予定)に古川宇宙飛行士に「きぼう」日本実験棟でためして欲しい「宇宙ふしぎ実験」および「宇宙医学にチャレンジ!」のアイデアを募集いたします。
「宇宙ふしぎ実験」では、若田宇宙飛行士、野口宇宙飛行士によるおもしろ宇宙実験に引き続き、これまで「きぼう」で実施したことがなく、微小重力に代表される宇宙という特殊な環境を活かした実際に宇宙で試してみなければ結果がわからないようなアイデアをお待ちしております。今回は、道具等を搭載しますので、これらを使った新しいアイデアをご家族や学校、職場などで考えてみてください。
「宇宙医学にチャレンジ!」では、古川宇宙飛行士の専門(医学)を活かし、医学や人間科学を学ぶ学生、医療機関等の専門家の方、介護を経験している方々から、宇宙環境での身体の変化などを調べるアイデアを募集します。
なお、ご応募いただいたアイデアが選定された方全員に認定書と記念品を、副賞として実験アイデア毎に1組(2名)、計10組程度(宇宙ふしぎ実験、宇宙医学にチャレンジ!で各5組程度)を筑波宇宙センターの「きぼう」運用管制室にご招待いたします(※)。
応募にあたっての詳細につきましては、添付の募集要項をご覧ください。
1.募集概要
募集区分 | 宇宙ふしぎ実験 | 宇宙医学にチャレンジ! |
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募集期間 | 平成22年10月14日(木) 〜 11月30日(火) | |
応募方法 | JAXAのWEBサイト (https://ssl.tksc.jaxa.jp/iss/fushigi_application.php) FAX、封書(11月30日(火)消印有効) |
FAX、封書(11月30日(火)消印有効) |
応募対象 | 一般 | 大学生以上の医学/人間科学/介護を専門とされる方、又は従事されている方 (介護は経験されている方も含みます) |
応募事項 | (1)古川宇宙飛行士に「きぼう」日本実験棟でためして欲しい宇宙実験アイデア(過去のおもしろ宇宙実験で実施されたアイデアは除きます) (2)宇宙でどうなるかについての予想やその理由 (3)応募者に関する情報(氏名、郵便番号・住所、電話番号、年齢、性別、職業、E-mailアドレス(アドレスをお持ちの方のみ) |
(1)古川宇宙飛行士に宇宙で調べてほしい身体の変化や医学や人間科学分野等での簡易な実験のアイデア (2)宇宙での実験の目的、仮説、方法 (3)応募者に関する情報(氏名、郵便番号・住所、電話番号、年齢、性別、職業、専門、E-mailアドレス(アドレスをお持ちの方のみ) |
アイデア | 該当映像 | 実験テーマ |
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ラジオ体操 | 映像A | 音楽に乗って流れるようにきめられた動きをおこなうラジオ体操。微小重力環境でも流れるような動きを見せることができるのか実験しました。 |
バック転 | 映像A | 地上では練習を積まなければなかなかできないバック転。跳躍力をきかせてジャンプしますが、微小重力では一体どうなるか実験しました。 |
リフティング | 映像A | 手以外の体の部分を使って、ボールを地上に落とさず打ち上げ続けるリフティング。地上ではボールが落ちてくることを予測して蹴り上げますが、微小重力ではボールはどのような動きをするか実験しました。(使用した道具類:紙) |
腕立て伏せ | 映像A | 体重を腕で支えるトレーニング、腕立て伏せ。微小重力では、天井にむかっても、壁に向かっても腕立て伏せができるのか実験しました。 |
側転 | 映像A | 開脚姿勢から両手を側方につき、倒立の姿勢を経て回転を行う側転。微小重力では側転をするとどのようになるのか実験しました。 |
前転 | 映像E | からだを前方に回転する前転。微小重力でこの前転を行うとどのようになるのか実験しました。 |
クロール | 映像A | 泳法のひとつであるクロール。微小重力を水の浮力にみたてクロールを行うと、地上と同じように前方に進むのか実験しました。 |
スピン(回転) (角運動量保存の法則) |
映像A 映像E |
スケートリンクでは、腕を伸ばして回転し、腕を縮めると回転が早くなります。微小重力でも同じ現象が起こるのか実験しました。 |
衣類をたたむ | 映像B | 衣服をたたんで整理整頓。微小重力の中で衣類をたたむとどのようになるのか、きちんとたたんで収納できるのか実験しました。(使用した道具類:衣類) |
魔法のじゅうたん | 映像B | 物語や童話に登場する空を浮かぶ魔法のじゅうたん。微小重力ではじゅうたんに乗って空中を移動することは可能なのか実験しました。 |
目薬 | 映像B | 地上では顔を上に向け、目の上から目薬を落とします。微小重力では、どの方向から目薬をさすと上手に目に入るのか実験しました。 |
水鉄砲 | 映像B | 水を細長い筒の先から飛び出させる水鉄砲。地上では1本の線を描いて水が落ちていきますが、微小重力では水はいったいどこへどのように飛んでいくのか実験しました。 |
空間移動 | 映像C | 微小重力で浮いている状態では、口から息を出す、扇状のもので仰いでみる等、空気の力を利用しどの程度の力で体が空間を移動するのか実験しました。 |
腕相撲 | 映像C | 二人向かい合ってひじをつき、手のひらを握り合って互いに腕を倒し合い、押し伏せたほうを勝ちとする腕相撲。微小重力でも腕を押し合い、勝負がつくのか実験しました。 |
握手 | 映像C | 二人が互いに手を握り合う握手。日常生活でもよくみかける光景ですが、微小重力でも地上と同じように握手をすることができるのか実験しました。 |
押し相撲 | 映像C | 地面にかいた円の中で二人が互いに押し合い、外に出たほうが負けになる押し相撲。微小重力でも地上と同じように互いを押し合うことができるか実験しました。 |
綱引き | 映像C | 1本の綱の両端から引き合って勝負を争う綱引き。微小重力でも地上と同じように綱を引っ張り合うことができるのか実験しました。 |
運動量保存の法則 | 映像D 映像E |
空中に停止させた物質にもうひとつの物質をぶつけたり、物体を左右からを同じ速度で直進方向にぶつけてみたり、各々速度をかえて物体をぶつける実験などを行いながら宇宙飛行士が運動量保存の法則についての説明を行いました。 |
作用反作用 の法則 | 映像D 映像E |
ある物体が他の物体に作用を及ぼすとき、それとは逆向きで大きさの等しい反作用が常に働くという作用反作用の法則。道具類を使用し、微小重力の環境を利用しながら宇宙飛行士が法則の説明を行いました。 |
無重力で紙飛行機を飛ばしてみると・・・ | 映像D | 紙を翼のある形に折って飛ばす紙飛行機。微小重力で紙飛行機を飛ばすとどのようになるのか実験しました。 |
振り子の実験 | 映像D | 定点を中心にして一定周期で振動する振り子。微小重力で振り子はどのような動きをするのか実験しました。 |
重心を探す実験 | 映像D 映像E |
地上の日常生活ではなかなかどこにあるか分かりづらい物の重力。物を回転させることで物の重心がどこにあるかがわかるようです。微小重力で実際に身近にあるものを回転させ、本当に重心がわかるか実験しました。 |
無重力で方位磁石はどこを指す? | 映像D | 地上ではN極が北を指し、S極が南を指し示す方位磁石。宇宙で方位磁石を使用すると、N極とS極はいったいどこを指すのか実験しました。 |
無重力で水と油を混ぜると? | 映像D | 地上で比重の異なる水と油を混ぜると均一には混ざることはありません。微小重力環境で水と油を混ぜるとどのようになるのか実験しました。 |
ロープでハートの形を作る、結ぶ、縄跳び | 映像D | ロープを使ってハートの形を作ったり、結んだり。地上では比較的簡単に行うことができますが微小重力ではどのようになるのか実験しました。またロープを使い縄跳びにも挑戦。微小重力で作業を行う難しさを垣間見ることができました。 |
さまざまな姿勢、正座、両足立ち、片足立ち | 映像E 映像F |
さまざまな姿勢や正座、両足立ち、片足立ち。身体を固定した時としない時に微小重力でどうなるのか実験しました。 |
物の回転や並進運動、空気抵抗を見る実験 | 映像F | 円盤を縦や横にして回転させて押し出したり、回転させずに押し出したりしました。空気抵抗を受けた円盤はどのような動きをみせるのか実験しました。 |
ロケットの原理、推進力の方向と回転運動に関する実験 | 映像F | ロケットの原理、推進力の方向と回転運動に関する実験を、ゴム手袋を風船に見立て実施しました。ゴム手袋にストローをつけて空気を入れて膨らませると、ゴム手袋は、空気が出ていく方向とは反対に飛んでいきました。 |
ベルヌーイの定理 | 映像F | 同じ質量の2つの物体の間に息を吹きかけて空気の流れをつくり、空気の流れで圧力が下がって物体同士が近づく様子を観察しながら、ベルヌーイの定理について宇宙飛行士が説明しました。 |
液体と気体の混合 | 映像F | お茶パックに水と空気を入れて回し、気泡の動きを見たり、透明バッグに水や空気比重の異なる油も加えて混ぜて均一になるか実験しました。 |
−古川宇宙飛行士の「宇宙ふしぎ実験」アイデア募集−
募集要項(PDF:206KB)
応募用紙(PDF:127KB)
−古川宇宙飛行士の「宇宙医学にチャレンジ!」アイデア募集−
募集要項(PDF:180KB)
応募用紙(PDF:127KB)