プレスリリース

プリント

超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)による
東北地方太平洋沖地震の災害対策支援について

平成23年3月20日

(独)宇宙航空研究開発機構
(独)情報通信研究機構

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)と(独)情報通信研究機構(NICT)は、東北地方太平洋沖地震における災害対策支援として超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)を用いたブロードバンド環境を構築しました。
 NICTは、東京消防庁の要請に基づき、3月15日より気仙沼市(消防本部)と東京消防庁(本庁作戦室)の間で「きずな」を利用したハイビジョンTV会議が実施されており、現地活動の支援に必要なリアルタイムの情報共有に役立てられています。
 JAXAは、岩手県災害対策本部からの要請を受けた文部科学省の依頼に基づき、岩手県庁(災害対策本部)と釜石市(現地対策本部)に「きずな」の可搬型アンテナを設置しました。本日20日、ブロードバンド回線が開通し、災害情報の共有・発信にハイビジョンTV会議・IP電話・無線LANなどの利用が開始されました。

 活動状況は以下の通りです。

 JAXANICT
ブロードバンド
回線接続場所
岩手県庁災害対策本部と釜石市の岩手県沿岸広域振興局
(現地対策本部)及び筑波宇宙センターの3地点間
宮城県気仙沼市の消防本部と東京消防庁本庁作戦室の間
実施開始 3月20日 3月15日
回線設定 20Mbpsでの通信回線接続 30Mbpsでの通信回線接続
アプリケーション ハイビジョンTV会議、インターネット接続、IP電話、無線LAN ハイビジョンTV会議
ファイル転送

 JAXAとNICTでは、引き続き現地とのブロードバンド環境を構築することにより、迅速に各地の被災状況や現場ニーズなどの情報共有を図ります。JAXAとNICTは、「きずな」を用いた災害対策に資するブロードバンド衛星通信の技術開発等を実施しており、その一環として、災害復興の支援に取り組んでまいります。



別紙


岩手県庁に設置された地上アンテナ(可搬型VSAT)の外観写真(アンテナ径1.0m)