プレスリリース

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準天頂衛星初号機「みちびき」の
ルビジウム原子時計の冗長系切り替えについて

平成23年7月29日

宇宙航空研究開発機構

 平成22年9月11日に打ち上げられた準天頂衛星初号機「みちびき」において、平成23年7月28日21時43分(日本時間)、ルビジウム原子時計1が異常となり、正常な測位信号が生成できなくなったため、直ちにアラートフラグ*が設定されました。平成23年7月28日22時07分(日本時間)に、冗長系のルビジウム原子時計2に切り替えを実施し、正常動作を確認後、「みちびき」の精度等に影響がないことを確認した上で、平成23年7月29日4時05分(日本時間)に、アラートフラグ解除を実施致しました。
 測位信号の生成には2台中1台の原子時計を使用しており、1台機能停止しても「みちびき」の機能・性能には影響いたしません。現在、衛星の状態は正常で、測位信号の提供を正常に継続しております。 今後、技術実証を行いながら原因究明を進めてまいります。

*アラートフラグ:「みちびき」の測位信号の利用ができない状態(アラート状態)を示すフラグ。アラート状態では一般ユーザは信号を捕捉しても受信機側で「みちびき」の情報を測位計算に利用できません。アラートフラグは軌道制御や姿勢制御の衛星運用、特定の技術実証実験によって設定することがあります。