プレスリリース

このプレスリリースは宇宙開発事業団(NASDA)が発行しました

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技術試験衛星VIII型(ETS-VIII)大型展開アンテナ・小型部分モデルの展開実験(LDREX)の実施結果について(速報)

平成12年12月25日

宇宙開発事業団

 宇宙開発事業団は、平成15年度夏期の打上げを目指し開発中の技術試験衛星VIII型(ETS-VIII)のミッション機器の一つである大型展開アンテナについて、その設計の妥当性を確認することを目的に、アンテナ小型部分モデルを製作し、宇宙環境下での展開実験(LDREX)を実施しました。アンテナ小型モデルは、平成12年12月20日午前9時26分(日本時間)に、南米フランス領ギアナ クールー射場よりアリアン5ロケット(AR508)によって打ち上げられました。

 アンテナの展開結果について、アリアンスペース社から入手した画像及びテレメトリデータを日本に持ち帰り一次評価したところ、打上げ後予定どおりアンテナを固定している保持解放機構は作動しましたが、その後アンテナ自体が展開していない状態であることが確認されました。なお、ロケットからLDREXへのコマンド送信及びロケット経由によるLDREXのテレメトリ、画像データの受信は正常に実施されました。

 現在、ETS-VIIIプロジェクトチームを中心とした事業団内の評価チームを強化し、確実なETS-VIII開発に資するため、詳細なデータ解析並びに原因究明作業を実施するとともに早期に外部専門家による大型展開アンテナ技術委員会を開催する予定です。

LDREX実験画像