プレスリリース

このプレスリリースは宇宙開発事業団(NASDA)が発行しました

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国際宇宙ステーション(ISS)へのプログレス補給船(2P)のドッキングについて
(報告)

平成12年11月22日

宇宙開発事業団

本日開催された宇宙開発委員会において、下記のとおり報告をいたしました。

1. 報告事項

 国際宇宙ステーション(ISS)へのロシア・プログレス補給船(2P)がドッキングした事について報告する。

2. 打上げ及びドッキング日時

 ロシア・プログレス補給船の打上げ及びドッキング日時は、以下の通りである。

打上げ日時 2000年11月16日(木)午前10時33分(日本時間)
2000年11月16日(木)午前 6時33分(カザフスタン標準時間)
ドッキング日時 2000年11月18日(土)午後 0時48分(日本時間)
2000年11月18日(土)午前 6時48分(モスクワ標準時間)

3. プログレス補給船の主要補給品

 今回のプログレス補給船の主要補給品は、以下のとおりである。

(1) 食料
(2) 医療品
(3) ノート型パソコン及び周辺機器
(4) 酸素供給システム機器類
(5) 下着や寝袋などの衣類
(合計:約2トン)

4. プログレス宇宙船のドッキングについて

 プログレス補給船が国際宇宙ステーション(ISS)にドッキングする際、自動ドッキングシステムにてドッキングを試みたが、ドッキングが出来なかったことから、ISSクルーによる手動ドッキングに切り替えてドッキングを実施した。(プログレス補給船の概要図とドッキングイメージ図を別紙1に示す。)

4.1 プログレス補給船の切り離しについて

 プログレス補給船は、ISSのFGB(ザーリャ)地球側ポートにドッキングしているが、次回打上げ予定であるSTS-97の先端部と物理的に干渉することからSTS-97が到着する直前までにISSとの切り離しを実施する必要がある。このため、2週間以内に物資の補給を完了する事となっている。

5. 次回ISS組立フライト予定

11月17日(金) ケネディ宇宙センターで行われた飛行前準備審査会において、以下の通り4Aフライト(STS-97)の打上げ予定日が設定された。
打上げ日時: 12月 1日(金)午後0時6分(日本時間)
11月30日(木)午後10時6分(米国東部標準時間)

(4Aフライト後のISSイメージ図を別紙2に示す。また、4Aフライトの飛行計画を別紙3に示す。)



STS-97ミッションの概要


 スペースシャトル・エンデバー号によるSTS-97ミッションは、シャトルによる国際宇宙ステーションの組立フライトとしては、6回目。ロシアのロケットによる打上げを含めると8回目の組立フライトである。(プログレス補給船による補給フライト2回を除く)
 この飛行ではP6トラスというトラス構造物、太陽電池パドル及びラジエターを打上げ、軌道上でマニュピュレータシステム(RMS)を使用して組立てられる。

表1.STS-97飛行計画概要

項目計画
STSミッション番号 STS-97
オービタ名称 エンデバー号(エンデバー号としては15回目の飛行)
打上予定日時 2000年11月30日21時06分(米国東部標準時間)
2000年12月 1日11時06分(日本時間)
ロンチウインドウ 5分
打上場所 フロリダ州NASAケネディ宇宙センター(KSC)39B発射台
飛行期間 約11日間
搭乗員数
5名
コマンダー ブレント・ジェット
パイロット マイケル・ブルームフィールド
ミッションスペシャリスト ジョセフ・タナー
ミッションスペシャリスト カルロス・ノリエガ
ミッションスペシャリスト マーク・ガーノー(CSA所属)
軌道高度 投入高度:約320km(173海里)
軌道傾斜角 51.6度
帰還予定日時 2000年12月11日16時58分(米国東部標準時間)2000年12月12日 6時58分(日本時間)
帰還予定場所
主帰還地: フロリダ州NASAケネディ宇宙センター(KSC)
代替帰還地: カリフォルニア州
NASAドライデン飛行研究センター(DFRC)
主要搭載ペイロードカーゴベイ 国際宇宙ステーション組立フライト4A(P6トラス、太陽電池パドル、ラジエター
ミッドデッキ ISSへの補給品