宇宙開発事業団
H-IIロケット8号機事故原因究明活動の結果より、H-IIAロケット第1段に搭載するLE-7Aエンジンについて設計の妥当性を確認することを目的とする試験計画について報告する。
(1) | H-IIロケット8号機事故原因究明の結果、液体水素ターボポンプ(FTP)のインデューサ羽根が疲労により破損していることが明らかになった。 |
(2) | このためH-II7号機用LE-7エンジンを使用した燃焼試験、およびインデューサ水流し試験を実施し、インデューサの疲労破損の原因については、キャビテーション状況の個体差及びインデューサの逆流に起因する整流ベーンの損傷による変動応力の増加等が有力な要因であると推定している。 |
(3) | 今後LE-7Aエンジンについて、より確実な開発を進めるために、インデューサ不具合要因について、早急にエンジン燃焼試験及びインデューサ水流し試験による確認を行い、現設計エンジンの妥当性について確認する必要がある。 |
H-II8号機事故原因に関して、インデューサ水流し試験及びエンジン燃焼試験によりLE-7Aエンジンの設計の妥当性を確認し、今後の開発計画を設定することとしたい。
試験スケジュールを下図に示す。