プレスリリース

このプレスリリースは宇宙開発事業団(NASDA)が発行しました

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環境観測技術衛星(ADEOS-II)の打上げについて

平成13年11月14日

宇宙開発事業団

本日開催された宇宙開発委員会において、下記のとおり報告をいたしました。

1. 打上げ時期の見直しについて

 平成13年度冬期に予定されている、H-IIAロケットによる環境観測技術衛星(ADEOS-II)の打上げを14年度後半に延期することとしたい。

2. 検討経緯

(1) 試験機1号機の技術課題について対策を施した上で、試験機2号機を打上げることとしてスケジュールを検討し、試験機2号機の打上げ日は平成14年1月31日として設定。
(2) 試験機2号機で得られる成果の詳細な評価・解析を実施し、その結果を後続号機に確実に反映するためには、試験機2号機打上げ後、数ヶ月程度の期間を要する。
(3) 4月以降は、気象条件(風向き等)によりH-IIAロケットの太陽同期軌道への打上げ能力が低下するため、ADEOS-IIの打上げは当面の間困難となる。そのため、ADEOS-IIについては、14年度後半に打上げることとして準備を進める。

3. ADEOS-II及び打上げ機体の開発状況

(1) 打上げ機体の開発状況
ADEOS-II打上げ機体については、順調に開発が進められており、現在、メーカ工場(三菱重工業飛島工場)において組立作業等が行われている。
第1段エンジン(LE-7A)の領収燃焼試験において、液体酸素ターボポンプに特徴的なデータ(軸振動等)が認められたため、詳細な分析を実施しているところであるが、現在のところ当該ターボポンプ固有の現象と考えられるため、当該部品の交換等により対応することとしている。
(2) ADEOS-IIの開発状況
 ADEOS-IIについては、開発を完了し、種子島宇宙センターに輸送済み。現在、射場において衛星を組み上げ、輸送後の機能確認試験を実施中である。

4. その他の衛星打上げ時期

その他の衛星打上げ時期については、従来の計画通りである。

打上げスケジュール