プレスリリース

このプレスリリースは宇宙開発事業団(NASDA)が発行しました

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国際宇宙ステーション米国実験棟での中性子計測実験の実施について(報告)

平成13年2月28日

宇宙開発事業団

本日開催された宇宙開発委員会において、下記のとおり報告をいたしました。

1. 報告事項

 宇宙開発事業団(NASDA)が開発した中性子モニタ装置(BBND)を搭載したスペースシャトル・ディスカバリー号(STS-102/国際宇宙ステーション組立ミッション(5A.1))の打上げ及び中性子計測実験の実施について報告する。

2. 中性子計測実験の概要

 NASDAは、国際宇宙ステーション(ISS)の一部を成す「きぼう」日本実験棟を開発中であるが、BBNDは「きぼう」に先立ち、ISSに搭載される日本として初めての装置である。BBNDは、5A.1において米国実験棟に搭載され、約8ヶ月間にわたり、米国航空宇宙局(NASA)と共同で、船内中性子環境計測を実施する。
 この中性子計測実験は、国際パートナに取得データを提供し国際貢献を図るとともに、ISSでの有人活動のために必要となる宇宙放射線被曝管理技術の向上に資することを目的とする。(別添リーフレット 1 , 2 , 3 , 4 参照)
 ・リーフレットのPDFファイル(1.78M)

3. スペースシャトル・飛行計画の概要

 STS-102/5A.1ミッションは、スペースシャトルによるISSの組立フライトとしては8回目である。
 この飛行では、有人研究(HRF)実験装置ラックの入った多目的補給モジュール(レオナルド)が打ち上げられる予定である。HRF実験装置には、NASDAのBBNDも含まれる。
 なお、BBNDは、スペースシャトル・エンデバー号によるSTS-108/UF-1ミッションによって、回収が行われる予定である。

(打上げスペースシャトル:STS-102(5A.1))
打上げ予定日 :平成13年3月8日6時45分(米国東部時間)
:平成13年3月8日20時45分(日本標準時間)
着陸予定日 :平成13年3月20日1時13分(米国東部時間)
:平成13年3月20日15時13分(日本標準時間)
(回収スペースシャトル:STS-108(UF-1))
打上げ予定日 :平成13年11月1日時間未定(米国東部時間)*
着陸予定日 :平成13年11月11日時間未定(米国東部時間)*

* 出典:NASAホームページ

4. 軌道上実験運用の概要

 BBNDの打上げ後に、ISS搭乗員により実験の準備、計測が開始され、回収まで、計測データを記録する。この間、約1週間に一度の頻度で、米国実験棟のワークステーションを経由して、データが地上に送信される。
 なお、取得したデータは、NASDAホームページ(宇宙環境計測データベース)にて、適宜、公開する予定である。