宇宙開発事業団
本日開催された宇宙開発委員会において、下記のとおり報告をいたしました。
● | 固体補助ロケット(SSB)4本付きの標準型のH-IIAロケットにより、静止トランスファ軌道への飛行実証を行い、その機能・性能を実証するためのデータを取得する。 |
● | 民生部品・コンポーネント実証衛星(MDS-1)及び高速再突入実験機(DASH)を所定の軌道に投入する。 |
平成14年1月31日 11時40分〜12時50分
試験機2号機については、本年8月に打上げ成功した試験機1号機から得られた成果を充分に反映し、確実な打上げを目指して準備中。
・ | E-5Bエンジン、LE-7Aエンジンの領収燃焼試験を終了し、機体組立工場にて機体に取り付け済み。 |
・ | 同工場では第1段及び第2段機体の電気系統を接続し(フェアリング、SRB-A等は模擬回路を使用)、実飛行状態を地上でシミュレートする全段システム試験を実施中。 |
・ | フェアリング及びSRB-Aについては、最終点検作業を実施中。 |
・ | SSBについては、製作を終え種子島にて保管中。 |
【目的】 将来の民生部品の宇宙適用における地上評価技術の確立、コンポーネントの小型軽量化技術の宇宙実証、宇宙環境の計測を行う。 |
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【仕様】
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【ミッション】 1.民生部品の地上評価技術の検証 2.コンポーネントの小型軽量化技術の確認 3.宇宙放射線等の環境計測 MDS- 1 は宇宙放射線環境の厳しいバンアレン帯を通過するため、静止軌道約10 倍に相当する宇宙放射線被曝量の実験が可能。また、1周回中に宇宙放射線強度の強いエリア、中くらいのエリア、弱いエリアを通過するため、宇宙放射線強度の違いによるデータ取得も出来る。 |
【目的】 将来の月及び惑星からのサンプルリターン等のミッションで必要となる、高速再突入機に必要な技術の実証及び蓄積 |
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【仕様】
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![]() 高速再突入時のデータ取得 ・約7 周回、約3 日間、静止トランスファー軌道を周回 ・軌道離脱モータに点火し、オービタから切り離されたカプセルは大気圏に高速再突入 ・パラシュートの開傘により、カプセルは地上へ緩降下 ・緩降下の際に、実験機の計測データをテレメータ電波の受信により取得 ・落下地点はモーリタニア国内砂漠地帯を予定 |
【目的】 H-IIAロケットSSB装着形態での打上げ時のペイロード環境計測を実施するため、衛星とのインターフェース条件となる温度・加速度・音響環境を検証。 【仕様】
【補足】 軌道投入精度については、衛星側からの軌道計測データにより検証可能 |
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