プレスリリース

このプレスリリースは宇宙開発事業団(NASDA)が発行しました

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地球資源衛星1号(JERS-1)の再突入結果について

平成13年12月5日

宇宙開発事業団

本日開催された宇宙開発委員会において、下記のとおり報告をいたしました。

1. 経緯

(1) 地球資源衛星1号(JERS-1:ふよう1号)は、平成4年2月11日に打上げられ、高度約570km、軌道傾斜角約98゜の太陽同期準回帰軌道に投入された。
(2) 2年間の定常運用とその後の後期運用段階の運用を経て、平成10年10月12日に運用を終了し、衛星はその後、大気抵抗を受けて徐々に軌道を下げてきた。
(3) 落下への対応方針について、11月14日の宇宙開発委員会で報告し、宇宙開発事業団内に「地球資源衛星1号(JERS-1)落下に伴う情報伝達チーム」を組織し、衛星軌道の状況等について、最新情報の把握、再突入解析、通報などを行ってきた。
(4) 人工衛星の軌道に関する解析データについては、各国機関に対してNASAが情報を提供している。宇宙開発事業団では、再突入直近の12月3日夕刻以降、以下のタイミングで更新されたデータを入手し再突入解析を行った。(いずれも日本時間)
    (時刻) (再突入日時の予測範囲) (最も可能性の高い日時)
    3日午後6時頃 3日午後9時54分〜4日午前0時42分 3日午後11時02分
    3日午後9時頃 3日午後9時54分〜4日午前0時42分 3日午後11時00分
    4日午前0時10分頃 最終データ(再突入報告)
軌道から人工衛星が消滅したことは、NASAからのデータにより確認するのが唯一の方法となっている。このデータは軌道上から衛星が消滅したことを確認後公表されるため、再突入からデータ入手まで約1時間半を要している。

2. 再突入結果

 12月3日午後10時28分(日本時間)頃、南極沖南大西洋上空(南緯67度、西経20度付近(別紙参照))において、大気圏に再突入し軌道上から消滅したことを、NASAの情報により12月4日午前0時10分頃に確認した。