プレスリリース

このプレスリリースは宇宙開発事業団(NASDA)が発行しました

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月周回衛星(SELENE)へ搭載するカメラの選定結果について

平成13年12月19日

宇宙開発事業団

本日開催された宇宙開発委員会において、下記のとおり報告をいたしました。

1. 経緯

(1) SELENEは平成13年3月末に衛星システムの基本設計審査会(PDR)が終了し、現在詳細設計を行っている。
(2) 平成12年7月に、NHKより民生用として開発された小型軽量HDTVカメラをSELENEに搭載したいとの申し入れがあった。
(3) 宇宙科学研究所(以下、宇宙研という)においては、カメラ(動画)の搭載について5月の理学委員会で了承された
(4) 平成13年11月6日に事業団の理事会において、SELENEへのカメラ搭載及び搭載提案の公募(AO)の発出について了承された。
(5) 11月7日に宇宙開発委員会においてカメラの搭載及びAOの発出について報告を行い、同日に国内の放送事業者を対象とするAOを発出した。
(6) 12月7日にAOを締め切り、12月18日に事業団の理事会において、選定結果を報告し、了承された。

2. 搭載の意義

(1) 広報的な意義:月面上の「地球の出」の動画像取得等を実施。
(2) 月利用可能性調査への貢献
(3) 高集積度の装置の宇宙実証

3. AO発出後の経緯と結果

(1) AO発出に伴い、NHKの他、放送大学学園と国内の主要な民間放送事業者が加盟する(社)日本民間放送連盟(民放連)に対して、個別に資料を配付した。
(2) 民放連からは説明会開催の要請があり、11月21日に在京5社に対する合同説明会を民放連(紀尾井町)において実施した。
(3) 12月7日の締め切り日において応募があったのは、結局NHKのみであったので、NHKをSELENE搭載カメラの提供者として選定することとする。

4. 今後の予定

宇宙研、事業団及びNHKの三者で搭載条件、責任関係等を定めた協定(仮)を締結する。別途、カメラの取得映像の取扱いを定めた覚書(仮)も三者間で取り交わすものとする。