プレスリリース

このプレスリリースは宇宙開発事業団(NASDA)が発行しました

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角野直子宇宙飛行士候補者の基礎訓練終了及び宇宙飛行士認定について

平成13年9月26日

宇宙航空研究開発機構

 宇宙開発事業団は、平成11年4月より国際宇宙ステーション(ISS)搭乗宇宙飛行士候補者への基礎訓練を実施してきましたが、角野直子宇宙飛行士候補者は当初計画された訓練項目を全て終了し、平成13年9月21日に行われた宇宙飛行士認定に係る審査の結果を受け、平成13年9月26日付けで宇宙飛行士として認定したことをお知らせいたします。

 角野宇宙飛行士は今後、日本を含む各国で行われるISS全体のシステム操作に係わる運用訓練(アドバンスト訓練)に参加するとともに、日本実験棟「きぼう」の開発支援業務などを行い、さらに搭乗割当てを受けた後、搭乗期間中のミッションに関する訓練(インクリメント固有訓練)に参加し、ISSへの搭乗に備える予定です。

 

(参考)
 基礎訓練はISS計画に参加する各国(日本、アメリカ、カナダ、ヨーロッパ諸国、ロシア)の宇宙機関が、国際的に規定されたガイドラインに沿って実施する訓練であり、ISSに搭乗する宇宙飛行士として必要な科学的・技術的知識、技能、語学力、体力、心構えなどの習得を目的としています。
 これまでの日本人宇宙飛行士(毛利衛、向井千秋、土井隆雄、若田光一、野口聡一)は米国航空宇宙局(NASA)で訓練を受けてきました。角野宇宙飛行士は古川聡及び星出彰彦宇宙飛行士とともに日本で行う宇宙飛行士基礎訓練を終了し認定された宇宙飛行士です。

角野直子宇宙飛行士の略歴

氏名 角野 直子
(すみの なおこ)
年 齢
出身地
30歳
千葉県松戸市
現職
宇宙開発事業団    宇宙環境利用システム本部
宇宙環境利用推進部    宇宙飛行士
学 歴
平成 5年 3月    東京大学工学部航空学科卒業
8年 3月 東京大学大学院工学系研究科
航空宇宙工学専攻 修士課程修了
職 歴
平成 8年 4月    宇宙開発事業団 宇宙環境利用システム本部
JEMプロジェクトチーム
10年 6月 宇宙開発事業団 宇宙環境利用システム本部
セントリフュージ・プロジェクトチーム
11年 4月 日本人宇宙ステーション宇宙飛行士の基礎訓練に参加
13年 9月 同基礎訓練を終了、宇宙飛行士として認定される
専 門 航空宇宙工学
家 族

角野直子宇宙飛行士へ宇宙飛行士認定に係る他宇宙飛行士からのメッセージ

<毛利衛宇宙飛行士>

 宇宙飛行士認定おめでとう。更に力をつけて宇宙ステーションの視野から世界に貢献できる宇宙飛行士になってください。

<向井千秋宇宙飛行士>

 認定おめでとうございます。宇宙飛行士としての本格的な仕事がまさにこれから始まろうとしています。これからも切磋琢磨し、いい仕事をされることを期待しています。頑張ってください。

<土井隆雄宇宙飛行士>

 角野さん、宇宙飛行士認定おめでとうございます。日本から始まり世界の宇宙機関で行われた基礎訓練を無事終了したことを自信とし、ますます宇宙飛行士としての経験を積んでいって下さい。
 21世紀、日本の宇宙開発はスペースステーションとともに本格的な有人時代に入ります。日本のそして世界の宇宙開発をリードしていく大いなる活躍を期待します。

<若田光一宇宙飛行士>

 宇宙飛行士認定おめでとうございます。角野さんが宇宙で活躍する時ももうすぐですね。日本の宇宙飛行士として国際宇宙ステーション計画の成功に貢献できるよう、共に頑張って行きましょう。日本実験棟「きぼう」の中で一緒に仕事ができる事を楽しみにしています。

<野口聡一宇宙飛行士>

 角野さん、宇宙飛行士認定おめでとうございます。これからは訓練だけでなくきぼう実験モジュールの開発支援業務でも角野さんの活躍を期待しています。フレッシュな視点でがんばってください。

<古川聡宇宙飛行士>

 宇宙飛行士認定おめでとうございます。一緒に訓練を受けてきた同級生として、大変嬉しく思います。これからも、共に頑張っていきましょう。

<星出彰彦宇宙飛行士>

 角野さん、認定おめでとう!これで最初の段階が終わった訳ですが、国際宇宙ステーションで活躍できるようこれからもいっしょに頑張っていきましょう!