宇宙開発事業団
宇宙開発事業団は、米国航空宇宙局(NASA)が、5月4日に打ち上げた米国地球観測衛星Aqua(アクア)に搭載の改良型高性能マイクロ波放射計(AMSR-E)について、打上げ後の初期回転運用(毎分4回転)から次第に回転数を上げる運用(ランアップ)を行い、5月24日午後6時5分頃(日本時間)に観測モード(毎分40回転)への移行を完了しました。
打上げからAMSR-Eの観測モードへの移行過程は、下表のとおりです。
今後は、機器の性能確認と観測データの評価を実施していく予定です。
主要イベント | 完了日時(日本時間) |
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打上げ | 5月4日午後6時55分頃 (午後6時54分58秒) |
Aqua分離 | 5月4日午後7時54分頃 |
AMSR-E電源オン | 5月4日午後8時50分頃 |
AMSR-E主反射鏡展開 | 5月4日午後11時00分頃 |
AMSR-Eセンサユニット保持開放 | 5月4日午後11時55分頃 |
AMSR-Eセンサユニット初期回転運用
(毎分4回転)
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5月5日午前0時16分頃 |
AMSR-Eランアップ1
(毎分4回転→12回転)
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5月16日午後11時41分頃 |
AMSR-Eランアップ2
(毎分12回転→18回転)
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5月17日午前2時58分頃 |
AMSR-Eランアップ3
(毎分18回転→21回転)
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5月18日午前3時43分頃 |
AMSR-Eランアップ4
(毎分21回転→24回転)
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5月19日午前7時31分頃 |
AMSR-Eランアップ5
(毎分24回転→29回転)
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5月19日午後10時20分頃 |
AMSR-Eランアップ6
(毎分29回転→34回転)
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5月19日午後11時55分頃 |
Aqua衛星システム本体が安全モードに移行 (注) | 5月20日午前1時10分頃 |
自動シーケンスによる移行(AMSR-E)
(毎分34回転→4回転)
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AMSR-Eランアップ7
(毎分4回転→29回転)
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5月22日午後10時42分頃 |
AMSR-Eランアップ8
(毎分29回転→34回転)
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5月23日午後11時58分頃 |
AMSR-Eランアップ9
(毎分34回転→40回転)
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5月24日午前2時26分頃 |
AMSR-E観測モード移行 | 5月24日午後6時5分頃 |
注: | 当初5月20日頃に観測モード移行を計画しておりましたが、20日に衛星本体が何らかの原因で安全モード(太陽指向姿勢モード)に自動移行したため、一旦作業を中断しました。22日NASAが衛星姿勢を復帰させた後、AMSR-Eのランアップ作業を再開し、24日の観測モードへの移行完了となりました。安全モード移行の原因についてはNASAで調査中です。 |