宇宙開発事業団
宇宙開発事業団が平成9年11月28日に打上げた試験技術衛星VII型(ETS-VII)「おりひめ・ひこぼし」は、当初計画していたロボット実験及びランデブ・ドッキング実験の目標を全て達成し、平成11年12月に実験運用を終了しました。
その後、衛星の設計寿命1.5年を越えて、長期的な劣化傾向等を把握するための運用を継続しておりましたが、平成14年6月19日の運用において、衛星の姿勢制御を行う機器が動作を停止していることが確認されました。
宇宙開発事業団ではこれまで正常復旧に努めてまいりましたが、姿勢の正常復旧には至らず今後運用を継続することが困難な状況となったため、平成14年10月30日15時56分(日本標準時)に停波コマンドを送信し、衛星の運用を終了いたしました。
「おりひめ・ひこぼし」の実験においては、衛星同士の自動ランデブ・ドッキングや、衛星に搭載されたロボットアームを地上から遠隔制御しての各種作業が可能であることが実証され、これらの実験成果は、宇宙ステーションに補給物資を輸送する宇宙ステーション補給機(HTV)や、国際宇宙ステーション日本実験モジュール用ロボットアーム(JEMRMS)の開発に活かされています。