プレスリリース

このプレスリリースは宇宙開発事業団(NASDA)が発行しました

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FedSatの打上げ及び利用に関する宇宙開発事業団と豪州連邦科学・産業研究機構(CSIRO)との間の了解覚書の締結について

平成14年9月19日

宇宙開発事業団

 宇宙開発事業団(NASDA)は、豪州衛星システム共同研究センター(CRCSS)参加機関を代表する豪州連邦科学・産業研究機構(CSIRO)と、豪州の小型衛星FedSatの打上げ及び利用に関する協力について定めた了解覚書(MOU: Memorandum of Understanding)を下記により締結しました。


1.締結日 平成14年9月19日(木)
2.場所 宇宙開発事業団本社
3.署名者 NASDA山之内理事長
CSIROギャレット長官

 FedSatは50kg級ピギーバック衛星で、平成14年度後半に予定されているH-IIAロケット4号機の打上げ時の余剰能力を活用し、環境観測技術衛星(ADEOS-II)と相乗りで打ち上げられます。
 本件は資金授受のない国際協力ミッションとして実施され、事業団はFedSatを軌道上に打ち上げるかわりに磁気観測実験により得られたデータの提供を受けます。
 事業団では、この磁気観測データをミッション実証衛星(MDS)等の磁気観測データと合わせることにより、地球周回軌道上の宇宙環境モデルを立体的且つ包括的に構築できるものと期待しています。この宇宙環境モデルは、人工衛星の設計等のための基礎データとして利用されるものであり、FedSatの磁気観測データは、この宇宙環境モデルの充実に大きく貢献するものです。
 また豪州側は、FedSatを用いた磁気観測実験や通信実験等により豪州の国産宇宙技術の実証を行う予定です。



FedSatについて

目的 豪州国産宇宙技術の実証
ミッション 磁気観測実験
Ka/UHFバンド通信機器実験
GPS実験
高性能搭載コンピュータ実験
連邦制100周年記念メッセージを書き込んだCD-ROM搭載
寸法本体 1辺約50cmの立方体
進展マスト 2.5m
重量 約58kg
軌道 高度約800Km、軌道傾斜角約99度の円軌道
姿勢制御方式 三軸姿勢制御方式
通信周波数 Sバンド
寿命 3年間(目標)
実施主体 衛星システム共同研究センター(CRCSS)



FedSat概観図