プレスリリース

このプレスリリースは宇宙開発事業団(NASDA)が発行しました

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H-IIA標準型の民間移管に係るプライム会社候補の決定について

平成14年11月20日

宇宙開発事業団

本日開催された宇宙開発委員会において、下記のとおり報告をいたしました。

1.報告事項

 H-IIA標準型の民間移管に係るプライム会社候補として、三菱重工業株式会社を決定することについて

2.経緯

  1. 平成14年6月19日の総合科学技術会議及び同年6月26日の宇宙開発委員会の中でH-IIA標準型を我が国の基幹ロケットと位置づけ、優先使用するとともに、民間に移管することが決定された。
  2. 平成14年8月28日、文部科学省は、「H-IIAロケット民営化作業チーム」における検討の「中間とりまとめ」を行い、民間移管の条件、官民の分担、プライム会社の選定等に係る基本方針が設定された。
  3. 平成14年10月23日、H-IIA標準型の民間移管に係るプライム会社の選定要領を宇宙開発委員会へ報告するとともに、申請受付を開始した。
  4. 平成14年11月8日、三菱重工業株式会社より宇宙開発事業団に申請書の提出があった。なお、他社からの申請はなかった。
  5. 平成14年11月20日宇宙開発事業団理事会議においてH-IIA標準型の民間移管に係るプライム会社候補として、三菱重工業株式会社を決定した。

3.評価方法

 選定要領に提示した応募資格/選定基準に対応する社内関係部門が申請書類を評価し、宇宙輸送システム本部が取りまとめた。

4.評価結果

  1. 応募資格の確認
    三菱重工業株式会社が別紙の応募資格を満たしていることを会社法人登記簿現在事項全部証明書及び有価証券報告書により確認した。
  2. 選定基準への適合の評価
    宇宙開発事業団における評価の結果、三菱重工業株式会社は別紙の選定基準に適合すると判定した。

5.今後の予定

 文部科学省が主催する「H-IIA民営化作業チーム」の最終報告をふまえ、平成14年12月下旬を目標に民間移管に関する契約を締結する予定。



(1)応募資格

日本の法令に基づいて設立された法人
ただし、次に掲げる者がその代表者であるもの又はこれらの者がその役員の三分の一以上若しくは議決権の三分の一以上を占めるものは除く。
  ・日本の国籍を有しない人
  ・外国又は外国の公共団体若しくはこれに準ずるもの
  ・外国の法令に基づいて設立された法人その他の団体

(2)選定基準

  1. 製造責任の一元化に対応できる企業
  2. 国際的な競争に対応できる企業
  3. 国として自律性を確保するために必要な技術の保持に対応できる企業
  4. 情報管理及び機微技術の不拡散措置ができる企業
  5. H-IIA標準型の製造に関し、関係企業を含むTQM(Total Quality Management)が実施できる企業
  6. 上記に対応できる技術的、経済的能力を有する企業