本日開催された宇宙開発委員会において、下記のとおり報告をいたしました。
1. 報告事項
本年6月3日に欧州宇宙機関(ESA)本部(パリ)で開催されたISS計画に関する宇宙機関長会議(HOA)の結果について報告する。
2. 会議の目的等
●目的
- ISS計画参加各極の実施状況を確認するとともに、米国航空宇宙局(NASA)が進める計画見直しに呼応した今後の国際間調整の進め方を確認する。
●出席者(オブザーバを含め合計約50名)
- NASA:オキーフ長官、グレゴリ宇宙飛行局長、シーマッカ国際局長等
- ロシア航空宇宙局(Rosaviakosmos):コプチェフ長官等
- カナダ宇宙庁(CSA):ガルノ長官等
- ESA:フォイステル宇宙飛行・微小重力局長等(ロドータ長官は欠席)
- NASDA:山之内理事長、池田理事等
3. 各極の進捗状況(開発及び利用)
●各極より自極の開発の状況について報告があった。
- NASAからは、米国基幹部分完成の達成にまず全力を注ぎたい、国際パートナのモジュール打上げに重要なノード2を2004年初め(2月頃)に打ち上げることを目指し、その後、国際パートナのモジュール打上げ完了(国際パートナ基幹部分完成)を目指すとの説明があった。
- また、Rosaviakosmos、ESAからは早期利用機会の確保や6-7人搭乗の早期達成の必要性が強調された。
- NASDAからは、JEM等の開発状況に加えて、国内外の状況に応じたISS計画への現実的な対応の必要性、NASAの計画見直し、国内の財政状況、3機関統合効果の活用等を述べた。
4. NASAの計画見直しを踏まえた今後の検討手順
各極が今後の検討手順(Action Plan)について調整を行い合意した。合意内容の概略は、下図のとおり。
5. その他
- 今回のHOAの結果を共同声明(Joint Statement)とし発表した。
- 次回のHOAを日本で開催することとした。