プレスリリース

プリント

高速飛行実証フェーズI飛行実験の実施について

平成14年10月15日

宇宙開発事業団
航空宇宙技術研究所

 宇宙開発事業団と独立行政法人航空宇宙技術研究所は、高速飛行実証フェーズI飛行実験をキリバス共和国クリスマス島で実施するため準備を進めて参りましたが、第1回の飛行実験を平成14年10月17日午前6時過ぎ(日本時間午前1時過ぎ)に実施することといたしましたのでお知らせいたします。

 なお、飛行実験の日時は、気象状況等により実施時刻の前後や実施日の変更がありますのでご承知置き下さい。

 また、高速飛行実証フェーズIでは、この第1回以降、11月まで引き続き飛行実験を行う計画としています。



高速飛行実証フェーズI飛行実験計画概要

(1)基本機能確認飛行:1回以上
機体の基本機能を確認し、自律飛行技術の蓄積を図る。また、この飛行により、フェーズIIの飛行実験を実施するための基本飛行機能も確認する。
(2)再使用型宇宙輸送系経路追従飛行:1回以上
再使用型宇宙輸送系に特有な急角度の進入経路の飛行を行い、進入・着陸システムの検証を行う。

なお、実際の飛行回数は、再現性の確認や技術的ステップアップのための飛行を考慮して、定める。

実験番号実験項目実験内容/目的評価項目
飛行実験1
(F001)
基本機能確認飛行 気象条件が穏やかである時に、離陸後、脚を格納し、急激な機体姿勢角変動を採ることのない比較的低高度の経路を飛行し、着陸する。 ・自律飛行性能確認
・搭載機器の基本性能確認(特に航法機器の特性評価)
飛行実験2
(F002)
基本機能確認飛行 気象条件等が厳しい状態でのF001の再現性を確認する。併せて、舵効き等の亜音速空力データの取得を行う。 ・F001の再現性確認
・空力データ同定手法確認(オプション)
飛行実験3
(F103)
経路追従飛行
(その1)
高度3[km]程度から経路角約15度の進入経路への経路追従能力について確認する。 ・経路追従性能確認(緩経路角)
飛行実験4
(F104)
経路追従飛行
(その2)
高度5[km]程度から経路角約25度の進入経路への経路追従能力について確認する。併せて、ダウンレンジ局との電波リンクデータ特性を取得する。 ・経路追従性能確認(急経路角)
・ダウンレンジ局との電波リンクデータ(オプション)
飛行実験5
(F105)
経路追従飛行
(その2)
気象条件等が厳しい状態でのF104の再現性を確認する。併せて、舵効き等の亜音速空力データの取得を行う。 ・F104の再現性確認
・空力データ同定手法確認(オプション)

注 : F002/F103/F105は、その前に実施する飛行実験の結果も踏まえ、省略や順番の入れ替えを実施することもある。


宇宙航空研究開発機構 広報部
TEL:03-6266-6413〜6417
FAX:03-6266-6910