プレスリリース

このプレスリリースは宇宙開発事業団(NASDA)が発行しました

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環境観測技術衛星「みどりII」(ADEOS-II)の飛行状況について

平成14年12月15日

宇宙開発事業団

 宇宙開発事業団が平成14年12月14日10時31分(日本標準時、以下同じ。)に種子島宇宙センターから打ち上げた環境観測技術衛星「みどりII」の運用状況は、以下のとおりです。

  • 5周回目 視覚モニタ(VMS)による太陽電池パドルの展開画像を受信、結果は良好
  • 7周回目 海上風観測装置(SeaWinds)(NASA/JPL)アンテナの保持部を解除し、これを確認
  • 8周回目 衛星間通信用アンテナ展開作業の第一段階として、4個の保持部のうち3個を解除

 なお、現在姿勢制御系については1N(ニュートン)スラスタで制御していますが、ロール軸(衛星の進行方向)まわりの姿勢制御を行うスラスタの動作量が予測値を超えている※1ことから、取得データの評価を行っております。当初14周回目に衛星間通信用アンテナの展開(残り1個の保持部を解除)、15周回目に初期クリティカルフェーズから次フェーズへの移行※2を予定していましたが、取得データの評価を踏まえてこれらを実施いたします。

 また、太陽電池パドルの張力をモニタするデータの一部が規格を外れる事象、および高性能マイクロ波放射計(AMSR)の信号処理の時刻タイミングに異常があったことを示す信号が見られた事象については、引き続き評価、検討を行っています。

※1 噴射回数が予測値の約1.5から3倍
※2 1Nスラスタによる姿勢制御からホイール制御による姿勢制御へ移行

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【ADEOS-II搭載カメラで撮像した太陽電池パドル】

太陽電池セル55,680枚を貼り付けたフレキシブルなパネル50枚が展開された状況

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