プレスリリース

このプレスリリースは宇宙開発事業団(NASDA)が発行しました

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環境観測技術衛星「みどりII」(ADEOS-II)の
初期クリティカルフェーズの終了について

平成14年12月17日

宇宙開発事業団

 宇宙開発事業団が平成14年12月14日午前10時31分(日本標準時、以下同じ)に種子島宇宙センターから打ち上げた環境観測技術衛星「みどりII」は、17日午前9時25分頃に衛星間通信用アンテナを展開し、引き続き午前11時08分頃、ホイール制御による姿勢制御を開始し、その後安定した姿勢を保っていることを確認しました。

これにより「みどりII」の運用は、初期クリティカルフェーズ(注)の段階を終了し、次の運用段階に入ります。次の運用段階においては、観測軌道への移行、衛星搭載機器の機能確認などを実施する予定です。

 なお、信号処理時刻タイミングに異常があったことを示す信号が確認された高性能マイクロ波放射計(AMSR)については、15日午後4時45分頃、異常信号をリセットするコマンドを送信し、正常に復帰したことを確認しました。

また、1N(ニュートン)スラスタによる姿勢制御において噴射回数が予測値よりも多く見られた事象、および太陽電池パドルの張力をモニタするデータの一部が規格を外れる事象の原因については、引き続き調査・検討を実施しています。


注:電力の確保や三軸姿勢制御の確立など、衛星の基本的な機能を確保するまでの、打上げ初期における極めて困難性を伴う運用段階のこと。